千字文 / 『千字文』古の帝王と徳による統治
龍師火帝 鳥官人皇 始制文字 乃服衣裳 推位讓國 有虞陶唐 弔民伐罪 周發殷湯 坐朝問道 垂拱平章 愛育黎首 臣伏戎羌 遐邇壹體 率賓歸王 鳴鳳在樹 白駒食場 化被草木 賴及萬方
新字:竜師火帝 鳥官人皇 始制文字 乃服衣裳 推位譲国 有虞陶唐 弔民伐罪 周発殷湯 坐朝問道 垂拱平章 愛育黎首 臣伏戎羌 遐邇壱体 率賓帰王 鳴鳳在樹 白駒食場 化被草木 頼及万方
書き下し
龍師と火帝 鳥官と人皇 始めて文字を制し 乃ち衣裳を服す 位を推し国を譲るは 有虞と陶唐 民を弔い罪を伐つは 周の発と殷の湯 朝に坐して道を問い 拱を垂れて平章す 黎首を愛育し 戎羌を臣伏す 遐邇壱体 賓を率いて王に帰す 鳴鳳は樹に在り 白駒は場に食む 化は草木に被び 頼は万方に及ぶ
現代語訳
龍師の伏羲、火帝の神農、鳥官の少昊、人皇の黄帝が、はじめに世を治めました。 文字を作り、衣服をつくって着るようになりました。 位を譲り国を譲ったのは、有虞の舜と陶唐の堯です。 民の苦しみを弔い、罪ある君主を討ったのは、周の武王発と殷の湯王です。 朝廷に坐して道を問い、衣の袖を垂れたまま政を公平に整えました。 民を慈しみ育て、西方や北方の異民族もしたがえました。 遠くも近くも一つの体のようにまとまり、人々は連れ立って王のもとに帰順します。 瑞鳥の鳳凰が木に鳴き、白い馬が野で草を食みます。 その教化は草木にまでおよび、恵みは天下のあらゆる方角にゆきわたります。
解説
神話の帝王から堯舜の禅譲、湯武の放伐までを短くたどり、徳による統治の理想を歌います。文字と衣服が文明の始まりに置かれているのが印象的です。禅譲を賞賛する一方、暴君を討つことも民を思う行いとして並べています。成立当時は王を中心とする世界観で書かれていますが、読みどころは、権力の座を誰のために使うかという問いです。現代の経営でも、役職は自分のためでなく組織と人のためにあるという点に置き換えて読めます。教化が草木にまで及ぶという表現は、リーダーの影響の広さを示しています。

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本の中身を見るこの章句が説くこと
竜師火帝文字衣裳推位譲国有虞陶唐弔民伐罪
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