千字文 / 『千字文』身を慎み過ちを改める
蓋此身髮 四大五常 恭惟鞠養 豈敢毀傷 女慕貞絜 男效才良 知過必改 得能莫忘 罔談彼短 靡恃己長 信使可覆 器欲難量 墨悲絲染 詩讚羔羊
新字:蓋此身髪 四大五常 恭惟鞠養 豈敢毀傷 女慕貞絜 男効才良 知過必改 得能莫忘 罔談彼短 靡恃己長 信使可覆 器欲難量 墨悲糸染 詩讃羔羊
書き下し
蓋し此の身髪は 四大五常なり 恭しく惟れ鞠養す 豈に敢えて毀傷せんや 女は貞絜を慕い 男は才良に効う 過ちを知らば必ず改め 能を得ば忘るる莫かれ 彼の短を談ずる罔く 己が長を恃む靡し 信は覆すべからしめ 器は量り難きを欲す 墨は糸の染まるを悲しみ 詩は羔羊を讃う
現代語訳
そもそも私たちの身体と髪は、四大(地水火風)と五常(仁義礼智信)から成っています。 父母が恭しく育ててくださったものを、どうして傷つけてよいでしょうか。 女性は貞節と清らかさを慕い、男性は才能と賢さにならいなさい。 過ちを知ったら必ず改め、身につけた能力は忘れてはいけません。 他人の短所を言いふらさず、自分の長所をたのんで驕ってはいけません。 約束は実行して確かめられるものとし、度量は測りがたいほど大きく持ちたいものです。 墨子は白い糸が染まるのを悲しみ、『詩経』は羔羊の詩で清廉な官人を讃えました。
解説
身体は父母から受けたものとして大切にするという『孝経』の教えから入り、過ちを改める、他人の短所を言わない、自分の長所を誇らないという実践へ進みます。「知過必改」は『論語』にも通じる句です。男女の理想像を分けて語る箇所は、成立当時の身分と性別の見方が表れていますので、そのまま当てはめず、ここでは貞節と才能という徳目の部分を読むのがよいでしょう。現代の職場では、ミスの報告と修正の早さ、他人の悪口を言わない習慣、実績の自慢をしない謙虚さに通じます。墨子の糸の比喩は、付き合う相手に染まる怖さも教えます。

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本の中身を見るこの章句が説くこと
知過必改得能莫忘罔談彼短靡恃己長墨悲糸染羔羊
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