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省諐録 / 第27条

凡學問。必以積累。非一朝一夕之所能通曉。海防利害。亦是一大學問。自非講究有素者。未易遽得其要領。人雖提耳告之。而不解。蓋亦由此。

新字:凡学問。必以積累。非一朝一夕之所能通暁。海防利害。亦是一大学問。自非講究有素者。未易遽得其要領。人雖提耳告之。而不解。蓋亦由此。

書き下し

凡そ學問は、必ず積累を以てす。一朝一夕の能く通曉する所に非ず。海防の利害も、亦是れ一大學問なり。自ら講究に素有る者に非ざれば、未だ易くは遽かに其の要領を得ず。人提耳して之を告ぐと雖も、解せざるは、蓋し亦此に由る。

現代語訳

およそ学問は、必ず積み重ねによって成り立つものです。一朝一夕に通じ明らかにできるものではありません。海防の利害もまた、一つの大きな学問です。もともと研究を積んできた者でなければ、すぐにその要領をつかむことはなかなかできません。人が耳を引っ張るほど懇切に告げても理解されないのは、おそらくこのためでしょう。

解説

学問は積み重ねでしか身につかず、一朝一夕には通じないという原則から入ります。海防の利害もまた一つの大学問であって、日ごろ研究してきた者でなければ要領はつかめないと続けます。耳を引っ張って教えるほど懇切に説いても相手が理解しないのは、この積み重ねの差によるのだと、前の条の無念に理由を与えています。語り手の側からの弁明でもある点は割り引いて読むべきですが、専門的な判断が非専門家に伝わりにくいという指摘は鋭いものです。現代の職場でも、専門職の見立てを説明する側は、相手の前提知識の差をまず測り、その差を埋める手順から始める必要があります。

この章句が説くこと

積累学問専門知伝わらない講究省諐録

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