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楽訓 / 巻之中・節序

一すべて一年の内、月日のめぐり、四時の行はれ、百物のなれるついで、年ごとにたがはず。萬古より末の世までかはらざること、天道の誠いたつて貴ぶべし。しづかにして是を感ずる人は、其樂深かるべし。もしよく此理を知れらん人は、卽道を知れる人なるべし。

新字:一すべて一年の内、月日のめぐり、四時の行はれ、百物のなれるついで、年ごとにたがはず。万古より末の世までかはらざること、天道の誠いたつて貴ぶべし。しづかにして是を感ずる人は、其楽深かるべし。もしよく此理を知れらん人は、即道を知れる人なるべし。

書き下し

一すべて一年の内、月日のめぐり、四時の行はれ、百物のなれるついで、年ごとにたがはず。万古より末の世までかはらざること、天道の誠いたつて貴ぶべし。しづかにして是を感ずる人は、其楽深かるべし。もしよく此理を知れらん人は、即道を知れる人なるべし。

現代語訳

すべて一年のうち、月日の巡り、四季の移り、万物の生成の順序は、毎年たがうことがありません。遠い昔から末の世まで変わらないことは、天道の誠として、まことに貴ぶべきです。静かにこれを感じる人は、その楽しみが深いでしょう。もしよくこの道理を知る人は、すなわち道を知る人でしょう。

解説

節序の結論にあたる短い段です。月日の巡りや四季の移りが毎年少しも違わないことを「天道の誠」と呼び、貴ぶべきだと述べます。朱子学では「誠」は天の道そのもので、偽りなく変わらずに働き続けることを指します。益軒は、季節を楽しむことが単なる風流ではなく、天地の変わらない理を感じ取ることであり、それを知る人は道を知る人だと言います。毎日の小さな季節の変化を丁寧に感じる習慣が、世界の確かな秩序への信頼につながり、心の落ち着きをもたらすという教えです。

この章句が説くこと

誠天道四季道楽しみ

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