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礼記 / 郷飲酒義

工入,升歌三終,主人獻之。笙入三終,主人獻之。間歌三終,合樂三終,工告樂備,遂出。一人揚觶,乃立司正焉。知其能和樂而不流也。 賓酬主人,主人酬介,介酬衆賓,少長以齒,終於沃洗者焉。知其能弟長而無遺矣。

新字:工入,升歌三終,主人献之。笙入三終,主人献之。間歌三終,合楽三終,工告楽備,遂出。一人揚觶,乃立司正焉。知其能和楽而不流也。 賓酬主人,主人酬介,介酬衆賓,少長以歯,終於沃洗者焉。知其能弟長而無遺矣。

書き下し

工入りて、升りて歌うこと三終、主人これに献ず。笙(しょう)入りて三終、主人これに献ず。間歌三終、合楽三終して、工、楽備わると告げて、遂に出づ。一人觶を揚げ、乃ち司正を立つ。其の能く和楽して流れざるを知るなり。 賓、主人に酬い、主人、介に酬い、介、衆賓に酬い、少長、歯(よわい)を以てし、沃洗(よくせん)の者に終わる。其の能く弟長して遺(のこ)すこと無きを知るなり。

現代語訳

楽人が入って堂に上り、歌を三曲歌い終えると、主人は彼らに酒を献じる。笙(しょう、竹管を束ねた吹奏楽器)の奏者が入って三曲吹き終えると、主人はまた彼らに酒を献じる。歌と笙とを交互に三曲、歌と楽器を合わせて三曲演奏し終えると、楽人の長が音楽がすべて整ったことを告げて、そのまま退出する。そこで一人が觶を掲げて酒を勧め、司正(しせい、宴の秩序を監督する役)を立てる。これによって、和やかに楽しみながらも度を越して流されないことがわかる。 賓が主人に返杯し、主人が介に酒を勧め、介がその他大勢の賓に酒を勧め、若い者も年長の者も年齢の順に従って、最後は手洗いの水を注ぐ役の者にまで及ぶ。これによって、年長者に従う道を守りつつ、誰一人取り残さないことがわかる。

解説

孔子の「王道の易易」を説明する二段目で、音楽と旅酬すなわち順に杯を回す場面を取り上げる。楽人が歌い、笙が奏でられ、交互の演奏と合奏を経て楽が備わると、楽人は退き、司正が立てられる。音楽で場を和ませたうえで、秩序を見守る役を置くことで、楽しみながら流されない宴になる。続く旅酬では、賓から主人、主人から介、介から衆賓へと杯が回り、年齢の順に進んで、最後は水を注ぐ下働きの者にまで及ぶ。孔穎達の疏は、杯が罍(らい)と洗を受け持って水を注ぐ下役にまで及ぶと解している。和楽して流れず、弟長して遺すことなしという二つの句は、宴の理想をよく言い表している。飲み会が盛り上がるほど、秩序を見守る役がいること、そして末席の者にまで杯が回ることが大切だというのは、今の職場の宴会にもそのまま通じる。

この章句が説くこと

礼記郷飲酒義音楽長幼和楽

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