礼記 / 雑記下
三年之喪,以其喪拜;非三年之喪,以吉拜。 三年之喪,如或遺之酒肉,則受之必三辭。主人衰絰而受之。如君命,則不敢辭,受而薦之。喪者不遺人,人遺之,雖酒肉,受也。從父昆弟以下,既卒哭,遺人可也。
新字:三年之喪,以其喪拝;非三年之喪,以吉拝。 三年之喪,如或遺之酒肉,則受之必三辞。主人衰絰而受之。如君命,則不敢辞,受而薦之。喪者不遺人,人遺之,雖酒肉,受也。従父昆弟以下,既卒哭,遺人可也。
書き下し
三年の喪には、その喪拝を以てし、三年の喪に非ざれば、吉拝を以てす。 三年の喪に、如し或いはこれに酒肉を遺(おく)れば、則ちこれを受くるに必ず三たび辞す。主人衰絰(さいてつ)してこれを受く。如し君命ならば、則ち敢えて辞せず、受けてこれを薦む。喪者は人に遺らず、人これに遺れば、酒肉と雖も、受くるなり。従父昆弟以下は、既に卒哭すれば、人に遺るも可なり。
現代語訳
三年の喪では、見舞いや贈り物に対して喪拝(先に額を地につけてから拝する礼)で答え、三年の喪でなければ吉拝(先に拝してから額を地につける礼)で答える。 三年の喪の最中に、人が酒や肉を贈ってきたら、受けるときには必ず三度辞退する。そのうえで主人は喪服と絰をきちんと着けて受け取る。君主からの賜り物であれば、辞退することはせず、受け取って霊前に供える。喪中の者は自分から人に物を贈らないが、人から贈られた物は、たとえ酒や肉であっても受け取る。従兄弟以下の軽い喪であれば、卒哭の祭が済んだ後は人に物を贈ってもよい。
解説
喪中の拝礼の仕方と、贈り物のやりとりを定めた段である。三年の喪では先に額を地につけてから拝する喪拝を用い、それより軽い喪では先に拝してから額をつける吉拝を用いる。鄭玄はこれを見舞いや賜り物を受けたときの拝と注している。酒肉を贈られたら必ず三度辞退し、喪服をきちんと着けて受け取る。鄭玄は、正しい服で受けるのは滋味をむやみに求めていないことを示すためと注す。喪中の者が自分から人に贈らないのは、鄭玄によれば、重い喪にある者の心は人に恵みを施すことにないからである。一方で、人からの贈り物は拒まずに受け取る。悲しみの中にある者を気遣う人の厚意を無にしないためであろう。喪中は年賀状を控えつつも、届いた気遣いにはきちんと礼を返すという今の習慣にも、受けることと施すことを分けて考える同じ感覚が見てとれる。
この章句が説くこと
礼記雑記喪拝贈答喪中
関連する章句
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礼記・雑記下如し三年の喪ならば、則ち既に顈(けい)して、その練・祥皆同じくす。 王父死して、未だ練・祥せずして孫又死すれば、猶お是れ王父に附するなり。 殯有りて、外喪を聞けば、これを他室に哭す。入りて奠し、奠を卒えて、出でて、服を改めて位に即くこと、始めて位に即くの礼の如くす。 大夫・士、将に公に祭に与(あずか)らんとして、既に濯(たく)を視て、父母死すれば、則ち猶お是れ祭に与るなり、異宮に次る。既に祭れば、服を釈(と)きて公門の外に出で、哭して帰る。その他は奔喪の礼の如くす。如し未だ濯を視ざれば、則ち人をして告げしむ。告ぐる者反りて、而る後に哭す。如し諸父・昆弟・姑・姉妹の喪ならば、則ち既に宿すれば、則ち祭に与る。事を卒えて、公門を出で、服を釈きて後に帰る。その他は奔喪の礼の如くす。如し同宮ならば、則ち異宮に次る。
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礼記・雑記下妻は叔父母に視(なぞら)え、姑・姉妹は兄弟に視え、長・中・下の殤は成人に視う。 親の喪は外より除き、兄弟の喪は内より除く。 君の母と妻とに視えては、これを兄弟に比す。顔色に発する者は、亦た飲食せざるなり。 喪を免(まぬか)るるの外、道路を行きて、似たるを見ては目瞿(く)し、名を聞きては心瞿す。死を吊し疾を問うに、顔色戚容必ず以て人に異なる有るなり。此くの如くにして後に以て三年の喪に服すべし。その余は則ち直道にしてこれを行う、是なり。
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礼記・雑記下柩に従うと反哭とに非ざれば、堩(こう)に免(ぶん)すること無し。 凡そ喪には、小功以上は、虞・附・練・祥に非ざれば、沐浴すること無し。 疏衰の喪は、既に葬りて、人これに見えんことを請えば、則ち見る。人に見えんことを請わず。小功は、人に見えんことを請うも可なり。大功は以て摯(し)を執らず。唯だ父母の喪のみ、涕泣を辟(さ)けずして人に見る。
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