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礼記 / 礼運

「夫禮必本於天,動而之地,列而之事,變而從時,協於分藝,其居人也曰養,其行之以貨、力、辭讓:飲、食、冠、昏、喪、祭、射、御、朝、聘。 「故禮義也者,人之大端也,所以講信脩睦而固人之肌膚之會、筋骸之束也。所以養生送死、事鬼神之大端也。所以達天道、順人情之大竇也。

新字:「夫礼必本於天,動而之地,列而之事,変而従時,協於分芸,其居人也曰養,其行之以貨、力、辞譲:飲、食、冠、昏、喪、祭、射、御、朝、聘。 「故礼義也者,人之大端也,所以講信脩睦而固人之肌膚之会、筋骸之束也。所以養生送死、事鬼神之大端也。所以達天道、順人情之大竇也。

書き下し

夫れ礼は必ず天に本づき、動きて地に之(ゆ)き、列して事に之き、変じて時に従い、分芸に協(かな)う。其の人に居るや養と曰い、其の之を行うに貨・力・辞譲、飲・食・冠・昏・喪・祭・射・御・朝・聘を以てす。 故に礼義なる者は、人の大端なり。信を講じ睦を脩めて人の肌膚の会、筋骸の朿(たば)を固むる所以なり。生を養い死を送り、鬼神に事うるの大端なる所以なり。天道に達し、人情に順うの大竇(たいとう)なる所以なり。

現代語訳

そもそも礼は必ず天に基づき、動いて地に及び、並んで個々の事柄に及び、移り変わって時に従い、それぞれの分と技量にかなう。それが人の身にあるときは養いといい、それを行うには財貨・労力・謙譲をもってし、飲・食・冠礼・婚礼・喪礼・祭礼・射礼・御・朝見・聘問の場で行う。 だから礼義は、人の大いなる端緒である。信義を重んじて睦まじさを修め、人の肌と肌の合わさり、筋と骨の結びつきを固めるものである。生きている者を養い、死者を送り、鬼神に仕えるための大いなる端緒である。天の道に通じ、人の情に従うための大いなる通り道である。

解説

礼が天から地へ、地から個々の事へ、そして時と人の分に応じて具体化していく流れを述べる段である。人の身においては養いとなり、財貨・労力・謙譲をもって、飲食から朝聘に至る十の場面で行われる。後半では礼義を人の大端とし、それは信と睦によって人の肌や筋骨の結びつきを固めるものだという。礼を身体を束ねる筋や骨にたとえるこの比喩は、礼がなければ人の社会はばらばらに崩れるという感覚をよく伝えている。鄭玄は竇を孔穴、つまり通り道と注しており、礼は天道と人情とをつなぐ大きな通路だとされる。礼を外から縛る縄としてではなく、内側から身体を支える骨組みとして捉えるところに、この篇の礼観の特色がある。挨拶や感謝のことばのような小さな礼が、人と人との関係の骨組みになっていることは、今の暮らしでも実感できる。

この章句が説くこと

礼記礼義人情天道礼運

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