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礼記 / 文王世子

凡學世子及學士,必時。春夏學干戈,秋冬學羽龠,皆於東序。小樂正學干,大胥贊之。龠師學戈,龠師丞贊之。胥鼓南。春誦夏弦,大師詔之。瞽宗秋學禮,執禮者詔之;冬讀書,典書者詔之。禮在瞽宗,書在上庠。

新字:凡学世子及学士,必時。春夏学干戈,秋冬学羽龠,皆於東序。小楽正学干,大胥賛之。龠師学戈,龠師丞賛之。胥鼓南。春誦夏弦,大師詔之。瞽宗秋学礼,執礼者詔之;冬読書,典書者詔之。礼在瞽宗,書在上庠。

書き下し

凡そ世子及び学士を学ばしむるは、必ず時にす。春夏は干戈(かんか)を学び、秋冬は羽龠(うやく)を学ぶ、皆東序に於いてす。小楽正は干を学ばしめ、大胥(たいしょ)之を賛(たす)く。龠師は戈を学ばしめ、龠師丞之を賛く。胥は南を鼓す。春は誦し夏は弦し、大師之に詔(おし)う。瞽宗(こそう)にて秋は礼を学び、礼を執る者之に詔う。冬は書を読み、書を典(つかさど)る者之に詔う。礼は瞽宗に在り、書は上庠(じょうしょう)に在り。

現代語訳

およそ世子や学生を学ばせるには、必ず季節に合わせる。春と夏には干戈(かんか、盾と矛を持つ武の舞)を学び、秋と冬には羽龠(うやく、羽飾りと笛を持つ文の舞)を学ぶ。いずれも東序(とうじょ、大学の東の堂)で行う。小楽正(しょうがくせい、音楽教育の次官)が盾の舞を教え、大胥(たいしょ、楽官の一つ)がそれを補佐する。龠師(やくし、笛の舞を教える官)が矛の舞を教え、龠師の副官がそれを補佐する。胥は南方の楽の太鼓を打つ。春には詩を声に出して誦し、夏には琴瑟に合わせて歌い、大師(たいし、楽官の長)がそれを教える。瞽宗(こそう、殷の学校に由来する学舎)では秋に礼を学び、礼を執り行う者がそれを教える。冬には書を読み、書をつかさどる者がそれを教える。礼の教えは瞽宗で行い、書の教えは上庠(じょうしょう、虞の学校に由来する学舎)で行う。

解説

世子と貴族の子弟の学校教育を、季節ごとの科目と教官に分けて記す段である。春夏は盾と矛を持つ武の舞、秋冬は羽と笛を持つ文の舞を学び、春は詩を誦し、夏は楽器に合わせて歌い、秋は礼、冬は書を学ぶ。鄭玄は、干戈は武を象る舞で、体を動かす時期に学ぶのだと注している。教えるのはそれぞれの専門の官で、学ぶ場所も東序・瞽宗・上庠と分かれる。瞽宗は殷、上庠は虞の学校の名を受け継いだもので、周が前代の学制を並べて用いたことを示す。周の教育は、詩・書・礼・楽という後の儒家の教養の柱を、舞や歌という身体を通して学ばせるものであった。知識だけでなく体を動かし声を出して身につける学びの設計は、今の教育を考えるうえでも示唆に富む。

この章句が説くこと

礼記文王世子教育礼楽学校

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