礼記 / 曽子問
曾子問曰:「為君使而卒於舍,禮曰:『公館復,私館不復。』凡所使之國,有司所授舍,則公館已,何謂私館不復也?」孔子曰:「善乎問之也!自卿、大夫、士之家曰私館;公館與公所為曰公館。公館復,此之謂也。」
新字:曽子問曰:「為君使而卒於舎,礼曰:『公館復,私館不復。』凡所使之国,有司所授舎,則公館已,何謂私館不復也?」孔子曰:「善乎問之也!自卿、大夫、士之家曰私館;公館与公所為曰公館。公館復,此之謂也。」
書き下し
曾子問いて曰く、「君の為に使いして舎に卒すれば、礼に曰く、『公館には復(ふく)し、私館には復せず』と。凡そ使いする所の国、有司の授くる所の舎は、則ち公館なるのみ。何をか私館には復せずと謂うや」と。孔子曰く、「善いかな之を問うや。卿・大夫・士の家よりするを私館と曰う。公館と公の為(つく)る所とを公館と曰う。公館には復す、此の謂なり」と。
現代語訳
曾子が尋ねた。「主君の使者となって出向き、宿舎で亡くなった場合、礼には『公館ならば復(ふく、屋根に上って死者の魂を呼び戻す儀式)を行い、私館ならば行わない』とあります。およそ使者として赴いた国で、役人があてがう宿舎はすべて公館でしょう。それなのに、私館では復を行わないとは何を指すのでしょうか。」孔子は答えた。「よい質問である。卿・大夫・士の家に宿る場合を私館という。公の建物と、君主が命じて設けた宿舎とを公館という。公館で復を行うというのは、このことを言うのである。」
解説
使者として他国に赴き、宿舎で亡くなった場合の招魂の儀式を問う。復は人が息を引き取った直後に、屋根に上って死者の衣を振り、北に向かって名を呼んで魂を呼び戻す儀式で、喪礼の最初の手順である。礼の規定では公館では行い、私館では行わない。曾子は、他国で役人があてがう宿舎はすべて公館ではないかと疑問を抱き、孔子はその問いを「善いかな」と褒めてから区別を明らかにする。鄭玄は公館を今の県の官舎のようなものとし、公の為る所を、君が命じて使者を宿らせるものと注している。私人の家を借りている場合は、その家の主人に遠慮して復を行わないのである。規則の言葉の範囲を具体的に確かめる曾子の問い方は、ルールを運用するときの基本姿勢でもある。
この章句が説くこと
礼記曽子問復使者公館
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