導師導古典を学びたいすべての人に

礼記 / 月令

天子居總章右个,乘戎路,駕白駱,載白旂,衣白衣,服白玉。食麻與犬,其器廉以深。 是月也,申嚴號令。命百官貴賤無不務內,以會天地之藏,無有宣出。 乃命冢宰,農事備收,舉五穀之要,藏帝藉之收於神倉,祗敬必飭。是月也,霜始降,則百工休。

新字:天子居総章右个,乗戎路,駕白駱,載白旂,衣白衣,服白玉。食麻与犬,其器廉以深。 是月也,申厳号令。命百官貴賤無不務内,以会天地之蔵,無有宣出。 乃命冢宰,農事備収,舉五穀之要,蔵帝藉之収於神倉,祗敬必飭。是月也,霜始降,則百工休。

書き下し

天子は総章の右个に居り、戎路に乗り、白駱に駕し、白旂を載せ、白衣を衣、白玉を服ぶ。麻と犬とを食らい、其の器は廉ありて以て深し。 是の月や、号令を申厳す。百官貴賤に命じて内(おさ)むるを務めざる無からしめ、以て天地の蔵に会し、宣出すること有る無し。 乃ち冢宰(ちょうさい)に命じ、農事備(ことごと)く収まれば、五穀の要を挙げ、帝藉の収を神倉に蔵し、祗敬(しけい)して必ず飭(つつし)ましむ。是の月や、霜始めて降れば、則ち百工休む。

現代語訳

天子は総章の北寄りの脇室(右个)に住まい、戎路に乗り、白駱に引かせ、白い旗を立て、白い衣を着て、白い玉を帯びる。麻の実と犬の肉を食べ、器は角ばって深いものを用いる。 この月、号令を重ねて厳しくする。百官に命じて、身分の上下にかかわらず、みな物を内に取り納めることに努めさせ、天地が万物をしまい込む時に合わせ、外へ出し散らすことのないようにさせる。 そこで冢宰(百官の長)に命じて、農事の取り入れがすべて終わったら、五穀の収穫の帳簿を作らせ、帝藉の田の収穫を神倉(祭祀用の穀物をしまう倉)に納めさせ、つつしみ敬って必ず丁寧に行わせる。この月、霜が降りはじめると、多くの工人は仕事を休む。

解説

季秋の天子の居所と、収蔵を命じる政令を述べる段である。百官に内に取り納めることを務めさせ、外へ出し散らさないよう命じるのは、天地が万物をしまい込む季節に人の世も合わせるためである。季春の段で、生気が外へあふれる時には内に取り込んではならないとされていたのと、ちょうど正反対の命令であり、月令が季節の気の向きに政治の向きをそろえていることがよくわかる。帝藉の田の収穫を神倉に納めさせることで、孟春の籍田の礼から始まった一年の営みが、ここで祭祀のための蓄えとして結ばれるのである。霜が降りると工人が仕事を休むのは、鄭玄の注によれば、寒くなると膠や漆を用いた細工が堅く良く仕上がらないからである。仕事の出来が落ちる時期を見きわめて無理をさせない判断は、今の現場の品質管理にも通じる。

この章句が説くこと

礼記月令収蔵季秋籍田

関連する章句

古典の入門書『人生の教科書』の表紙

人生の答えは、ぜんぶ古典に書いてあった。

古典の入門書『人生の教科書』(PDF)と、師導の全機能1か月がセットで700円。二十四の悩みに、論語・老子・孫子から徒然草・五輪書までが答えます。

本の中身を見る
古典の入門書『人生の教科書』(PDF)+師導1か月=700円 本を見る