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礼記 / 月令

是月也,命樂正入學習舞。乃脩祭典。命祀山林川澤,犧牲毋用牝。 禁止伐木。毋覆巢,毋殺孩蟲、胎、夭、飛鳥。毋麛、毋卵。毋聚大眾,毋置城郭。掩骼埋胔。 是月也,不可以稱兵,稱兵必天殃。兵戎不起,不可從我始。毋變天之道,毋絕地之理,毋亂人之紀。

新字:是月也,命楽正入学習舞。乃脩祭典。命祀山林川沢,犠牲毋用牝。 禁止伐木。毋覆巣,毋殺孩虫、胎、夭、飛鳥。毋麛、毋卵。毋聚大衆,毋置城郭。掩骼埋胔。 是月也,不可以称兵,称兵必天殃。兵戎不起,不可従我始。毋変天之道,毋絶地之理,毋乱人之紀。

書き下し

是の月や、楽正(がくせい)に命じて学に入りて舞を習わしむ。乃ち祭典を脩む。山林川沢を祀らしめ、犠牲に牝(ひん)を用うること毋からしむ。 木を伐ることを禁止す。巣を覆すこと毋く、孩虫(がいちゅう)・胎・夭(よう)・飛鳥を殺すこと毋く、麛(べい)すること毋く、卵すること毋し。大衆を聚むること毋く、城郭を置くこと毋し。骼(かく)を掩(おお)い胔(し)を埋む。 是の月や、以て兵を称(あ)ぐべからず、兵を称ぐれば必ず天殃(てんおう)あり。兵戎起こらざれば、我より始むべからず。天の道を変ずること毋く、地の理を絶つこと毋く、人の紀を乱すこと毋かれ。

現代語訳

この月、楽正(音楽の教育をつかさどる官の長)に命じて学校に入らせ、学生に舞を習わせる。また祭祀の典礼を整える。山林や川沢の神を祀らせ、いけにえには雌を用いさせない。 木を伐ることを禁じる。鳥の巣をひっくり返してはならず、幼い虫、胎内の子、生まれたばかりの獣、飛びはじめたばかりの鳥を殺してはならず、子鹿を捕ってはならず、卵を取ってはならない。大勢の民を集めて使役してはならず、城郭を築いてはならない。野ざらしの骨を覆い、腐りかけた屍を埋める。 この月には兵を挙げてはならない。兵を挙げれば必ず天の災いが下る。他国から戦を仕掛けられないかぎり、こちらから始めてはならない。天の道を変えず、地の理を断たず、人の秩序を乱してはならない。

解説

孟春の禁令を集めた段である。まず楽正に命じて学生に舞を習わせ、祭典を整え、山林川沢の神を祀らせるが、いけにえに雌を使わない。これは子を生みふやす雌を守り、春の生の気を損なわないための配慮である。続く禁令も同じ考えで、木を伐らず、巣を覆さず、幼い虫や胎内の子、生まれたての獣、飛びはじめの鳥、子鹿や卵を取らないと定める。大勢の民を集めて城郭を築くことを禁じるのは、農事の始まりを妨げないためである。兵を挙げることを禁じ、攻められないかぎり自分から戦を始めないとするのも、春の徳に背かないためである。『孟子』が「斧斤時を以て山林に入る」と説くのと同じく、取り尽くさずに自然の再生を待つという考えは、今日の資源管理や持続可能性の議論にもそのまま通じている。

この章句が説くこと

礼記月令禁令殺生自然

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