明君家訓 / 第12条
父母、兄弟、妻子、等、死去致し候節、葬送の禮法、古の聖人定置たまへりといへども、いま急に執行がたく候、追て宜く相計ひ可申出候、
新字:父母、兄弟、妻子、等、死去致し候節、葬送の礼法、古の聖人定置たまへりといへども、いま急に執行がたく候、追て宜く相計ひ可申出候、
書き下し
父母、兄弟、妻子、等、死去致し候節、葬送の禮法、古の聖人定置たまへりといへども、いま急に執行がたく候、追て宜く相計ひ可申出候、
現代語訳
父母、兄弟、妻子などが死去したときの葬送の礼法は、古の聖人が定め置かれたとはいえ、いま急には執り行いがたい。追って適切に計らい、申し出ることにする。
解説
この段はごく短く、父母、兄弟、妻子などが亡くなったときの葬送の礼法についての予告だけを述べます。名君は、その礼法は古の聖人が定め置いたものだが、いま急には執り行いがたいので、追って適切に計らって申し出ると言うにとどめます。続く段で葬礼と服喪の定めが語られる構成の、前置きに当たる一文と見られます。古式をそのまま押しつけず、家中の実情を見たうえで定めようとする慎重さがうかがえます。現代の組織でも、慣習や制度の見直しを一気に断行せず、実行可能な形を検討してから示すという段取りは、現場の納得を得るうえで大切です。
この章句が説くこと
葬送礼法慎重制度服喪明君家訓
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