国語 / 魯語下
公父文伯卒,其母戒其妾曰:「吾聞之:好內,女死之;好外,士死之。今吾子夭死,吾惡其以好內聞也。二三婦之辱共先者祀,請無瘠色,無洵涕,無搯膺,無憂容,有降服,無加服。從禮而靜,是昭吾子也。」仲尼聞之曰:「女知莫若婦,男知莫若夫。公父氏之婦智也夫!欲明其子之令德。」
新字:公父文伯卒,其母戒其妾曰:「吾聞之:好内,女死之;好外,士死之。今吾子夭死,吾悪其以好内聞也。二三婦之辱共先者祀,請無瘠色,無洵涕,無搯膺,無憂容,有降服,無加服。従礼而静,是昭吾子也。」仲尼聞之曰:「女知莫若婦,男知莫若夫。公父氏之婦智也夫!欲明其子之令徳。」
書き下し
公父文伯卒す。其の母、其の妾を戒めて曰く、「吾之を聞く、内を好めば女之に死し、外を好めば士之に死す、と。今、吾が子夭死す。吾其の内を好むを以て聞こえんことを悪む。二三婦の辱(かたじけな)くも先者の祀に共(きょう)する、請う、瘠色(せきしょく)すること無かれ、洵涕(じゅんてい)すること無かれ、膺(むね)を搯(たた)くこと無かれ、憂容すること無かれ。服を降すこと有りて、服を加うること無かれ。礼に従いて静かなるは、是れ吾が子を昭らかにするなり」と。仲尼之を聞きて曰く、「女の知は婦に若くは莫く、男の知は夫に若くは莫し。公父氏の婦は智なるかな。其の子の令徳を明らかにせんと欲す」と。
現代語訳
公父文伯が亡くなった。その母(敬姜)は文伯の妻妾たちを戒めて言った。「私はこう聞いています。女色を好む者のためには女が命を捧げ、外で士を好む者のためには士が命を捧げる、と。いま私の子は若くして死にました。私はあの子が女色を好んだと世間に言われることを嫌います。ご先祖の祭りを共に務めてくださるあなたがたにお願いします。やつれた顔をしないでください。声を殺して涙を流さないでください。胸を打って嘆かないでください。憂いに沈んだ顔をしないでください。喪服は礼より軽くすることはあっても、重くしてはなりません。礼に従って静かにしていることこそ、あの子の徳を明らかにすることなのです」。仲尼(孔子)はこれを聞いて言った。「娘の知恵は嫁いだ婦人に及ばず、少年の知恵は大人の男に及ばない。公父氏の婦人はまことに知恵がある。わが子の立派な徳を明らかにしようとしたのだ」。
解説
この章句が説くこと
関連する章句
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孔子家語・曲禮子夏問公父文伯卒す、其の妻妾皆行きて哭して声を失う、敬姜之を戒めて曰く、「吾聞く、外を好む者は士之に死し、内を好む者は女之に死すと、今吾が子早く殀す、吾其の内を好むを以て聞こゆるを悪む、二三の婦人の先祀に供せんと欲する者は、請う瘠色無く、涕を揮うこと無く、膺を拊つこと無く、哀容無く、服を加うること無く、降有りて礼に従いて静かなれ、是れ吾が子を昭らかにするなり」と。孔子之を聞きて曰く、「女の智は婦に若く無く、男の智は夫に若く莫し、公文氏の婦智なり、情を剖して礼を損し、以て其の子の令徳為るを明らかにせんと欲す」と。
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国語・魯語下公父文伯の母、朝(あした)に穆伯(ぼくはく)を哭し、暮れに文伯を哭す。仲尼之を聞きて曰く、「季氏の婦は礼を知ると謂うべし。愛して私無く、上下章(しょう)有り」と。
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国語・魯語下公父文伯の母は、季康子の従祖叔母(じゅうそしゅくぼ)なり。康子焉(ここ)に往く。門を䦱(ひら)きて之と言い、皆閾(しきい)を踰(こ)えず。悼子(とうし)を祭るに、康子与(あずか)る。酢(さく)受けず、俎(そ)を徹して宴せず、宗具わらざれば繹(えき)せず、繹するも飫(よ)を尽くさずして則ち退く。仲尼之を聞きて、以て男女の礼を別つと為す。
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国語・魯語下公父文伯の母、季氏に如く。康子其の朝に在り。之と言うも、応えず。之に従いて寝門(しんもん)に及ぶも、進まずして入る。康子朝を辞して入りて見えて曰く、「肥や命を聞くを得ず。乃ち罪あること無からんや」と。曰く、「子聞かざるか。天子及び諸侯は、民事を外朝に合し、神事を内朝に合す。卿より以下は、官職を外朝に合し、家事を内朝に合す。寝門の内は、婦人其の業を治む。上下之を同じくす。夫れ外朝は、子将に君の官職を業とせんとするなり。内朝は、子将に季氏の政を庀(おさ)めんとするなり。皆吾の敢えて言う所に非ざるなり」と。
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孔子家語・曲禮子貢問公父穆伯の喪に、敬姜昼哭す。文伯の喪に、昼夜哭す。孔子曰く、「季氏の婦は、礼を知ると謂うべし。愛して上下無く章有り」と。
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礼記・檀弓下穆伯の喪に、敬姜は昼(ひる)哭す。文伯の喪に、昼夜哭す。孔子曰く、「礼を知れり」と。文伯の喪に、敬姜其の床に拠(よ)りて哭せずして、曰く、「昔者(むかし)吾斯(こ)の子を有(たも)つや、吾以て将に賢人為らんとすと。吾未だ嘗て以て公室に就かず。今其の死に及ぶや、朋友諸臣未だ涕(なみだ)を出す者有らずして、内人(ないじん)は皆行(ゆくゆく)哭して声を失う。斯の子や、必ず礼に曠(むな)しきこと多からん」と。
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