管子 / 小匡
公曰:「善。吾子就舎異日請與吾子圖之。」對曰:「時可將與夷吾,何待異日乎?」公曰:「奈何?」對曰:「公子舉,為人博聞而知禮,好學而辭遜,請使游於魯,以結交焉。公子開方,為人巧轉而兌利,請使游於衛,以結交焉。曹孫宿,其為人也,小廉而苛足恭而辭結,正荆之則也,請使往游,以結交焉。」遂立行三使者而後退。
新字:公曰:「善。吾子就舎異日請与吾子図之。」対曰:「時可将与夷吾,何待異日乎?」公曰:「奈何?」対曰:「公子舉,為人博聞而知礼,好学而辞遜,請使游於魯,以結交焉。公子開方,為人巧転而兌利,請使游於衛,以結交焉。曹孫宿,其為人也,小廉而苛足恭而辞結,正荆之則也,請使往游,以結交焉。」遂立行三使者而後退。
書き下し
公曰く、「善し。吾子舍に就け、異日に請う吾子と之を圖らん」と。對えて曰く、「時に將に夷吾と可なるべし、何ぞ異日を待たんや」と。公曰く、「奈何」と。對えて曰く、「公子舉、人と為り博聞にして禮を知り、學を好みて辭遜なり、請う魯に游ばしめ、以て交わりを結ばん。公子開方、人と為り巧轉にして兌利なり、請う衛に游ばしめ、以て交わりを結ばん。曹孫宿、其の人と為りや、小廉にして苛、足恭にして辭結なり、荊を正すの則なり、請う往きて游ばしめ、以て交わりを結ばん」と。遂に三使者を立て行かしめて而る後に退く。
現代語訳
公が言った、よい。あなたは宿に下がりなさい。日を改めてあなたと相談しよう。答えて言った、いまが時です。どうして日を改めるのを待ちましょう。公が言った、どうするのか。答えて言った、公子挙は、人となりが博識で礼を知り、学を好んで言葉が謙虚です。魯へ遣わして交わりを結ばせましょう。公子開方は、人となりが機転がきいて鋭く利にさとい。衛へ遣わして交わりを結ばせましょう。曹孫宿は、その人となりが細かく清廉で厳しく、丁寧すぎるほど恭しく言葉を選ぶ。荊を正すのに向いた型です。行かせて交わりを結ばせましょう。そのまま三人の使者を立てて行かせ、それから退いた。
解説
この章句が説くこと
関連する章句
-
『呻吟語』内篇・應務・三者は與に天下の事を謀る可からず昏暗にして諭し難きの識、優柔にして斷ぜざるの性、剛慎にして自ら是とするの心は、皆な與に天下の事を謀る可からず。智者は一たび見れば即ち透り、練者は類に觸れて通じ、困者は熟思して得。
-
『呻吟語』内篇・應務・時に達し勢を審らかにす與に事を共にす可きの人を擇ばずんば、則ち厥の心を既さず、其の任に堪へず。或いは虛文を以て相欺き、或いは意見を以て相傾く。譬へば玉杯を小兒に付して、崎嶇の峰に奔走するがごとし。是の故に時に達するを貴ぶ。時なる者は、事を成すの期なり。機に乘ず可き有り、會に際す可き有り。先んぜず後れざれば、則ち其の道行はれ易し。時に達せざるは、譬へば種を堅凍の候に投ずるがごとし。是の故に勢を審らかにするを貴ぶ。
-
尚書・冏命慎みて乃の僚を簡べ、巧言令色、便辟側媚を以てすること無かれ、其れ惟れ吉士なるべし。
-
史記 高祖本紀沛公をして西のかた地を略して関に入らしむ。諸将と約す、先づ入りて関中を定むる者は之を王とせんと。是の時に当たりて、秦の兵彊く、常に勝ちに乗じて北ぐるを逐ふ、諸将先づ関に入るを利とする莫し。独り項羽秦の項梁の軍を破りしを怨み、奮ひて、沛公と西のかた関に入らんことを願ふ。懐王の諸老将皆曰く、「項羽の人と為り彊悍猾賊なり。項羽嘗て襄城を攻め、襄城に遺類無く、皆之を阬にす、諸々の過ぐる所残滅せざる無し。且つ楚数(しばしば)進み取らんとし、前の陳王・項梁皆敗る。更に長者を遣はして義に扶りて西し、秦の父兄に告諭するに如かず。秦の父兄其の主に苦しむこと久し、今誠に長者を得て往き、侵暴する毋くんば、宜しく下すべし。今項羽は彊悍なり、今遣はすべからず。独り沛公素より寛大の長者なり、遣はすべし。」と。卒に項羽を許さずして、沛公を遣はして西のかた地を略し、陳王・項梁の散卒を収めしむ。乃ち碭に道して成陽に至り、杠里の秦の軍と壁を夾み、(魏)[秦]の二軍を破る。楚の軍兵を出して王離を撃ち、大いに之を破る。沛公兵を引きて西し、彭越に昌邑に遇ひ、因りて与に倶に秦の軍を攻む、戦ひて利あらず。還りて栗に至り、剛武侯に遇ひ、其の軍を奪ふ、四千余人可り、之を并す。魏の将皇欣・魏の申徒武蒲の軍と并せて昌邑を攻む、昌邑未だ抜けず。西のかた高陽を過ぐ。酈食其監門為り、曰く、「諸将の此を過ぐる者多し、吾沛公を視るに大人長者なり。」と。乃ち見えんことを求めて沛公に説く。沛公方に牀に踞し、両女子をして足を洗はしむ。酈生拝せず、長揖して、曰く、「足下必ず無道の秦を誅せんと欲せば、宜しく踞して長者に見ゆべからず。」と。是に於て沛公起ち、衣を摂めて之に謝し、延きて上坐せしむ。食其沛公に説きて陳留を襲はしめ、秦の積粟を得たり。乃ち酈食其を以て広野君と為し、酈商を将と為し、陳留の兵に将たらしめ、与に偕に開封を攻む、開封未だ抜けず。西のかた秦の将楊熊と白馬に戦ひ、又曲遇の東に戦ひ、大いに之を破る。
-
『甲陽軍鑑』品第四十三右三対六人の人陣の時大に嫌ふ人也△陣の時大将崇敬なさるゝ人一対づゝ五対合十人一才覚有りて勘定たけく、能き智恵深く、能く損徳の考して理非の二ツには理の方へ近く分別して、蔵よく賂ふ人の事、是一対二人也一心すくやかにて、まなこきゝて分別·才覚有て武道にさかしく、よく物いふ人の事一縦ひ無才覚なり共、分別なく共、物いふ事速かになく共、口わろく共、無能なり共、ねてもさめても武道心がくる人ありて左様のものを大将のみしり給ひ、念比なさるればことくく諸傍輩武篇を心がくる也、
-
説苑・奉使蔡師強・王堅をして楚に使いせしむ。楚王之を聞きて曰く、「人の名章章たる者多し、獨り師強王堅と爲すか。」趣かに之に見えんとし、次を以てせず、其の人の狀を視るに、其の名を疑いて其の聲を醜しとし、又た其の形を惡む。楚王大いに怒りて曰く、「今蔡人無きか。國伐つべきなり。人有りて遣わさざるか。國伐つべきなり。端に此を以て寡人を誡むるか。國伐つべきなり。」故に二使を發するに、三たび伐たんと謀る者を見る、蔡なり。

人生を、一行の式にしてみた。
志×積×時×憤÷(1+執)+命。古典から導いた式『人生の方程式』と、二十四の悩みに古典が答える『人生の教科書』(PDF)、師導の全機能1か月がセットで700円です。
本の中身を見る