太上感応篇 / 悪行・短尺狭度、軽秤小升
短尺狹度,輕秤小升;以偽雜真,採取姦利;壓良為賤,謾驀愚人;貪婪無厭,咒詛求直。
新字:短尺狭度,軽秤小升;以偽雑真,採取姦利;圧良為賤,謾驀愚人;貪婪無厭,咒詛求直。
書き下し
尺を短くし度を狭くし、秤を軽くし升を小さくす。偽を以て真に雑へ、姦利を採取す。良を圧して賤と為し、愚人を謾驀す。貪婪にして厭くこと無く、咒詛して直を求む。
現代語訳
ものさしを短くし、目盛りを狭くし、はかりを軽くし、ますを小さくします。にせものを本物に混ぜて、不正な利益を取ります。良民をおどして賤しい身分に落とし、愚かな者をだましてあざむきます。むさぼって飽きることを知らず、呪いの言葉を吐いて自分が正しいと押し通そうとします。
解説
商いの不正を集めた段です。短尺狭度、軽秤小升の八字は、売るときと買うときで物差しを使い分ける行いを指します。当時の商取引で最もありふれた不正であり、だからこそ独立した項目として立てられました。以偽雑真は、にせものを本物に混ぜること。全部がにせものなら誰でも気づきますが、混ぜると気づかれない、という点にこの罪の悪質さがあります。感応篇のこうした条項は、江戸の商人道の書にも通じる筋を持っています。石田梅岩が商人の利は正直によって立つと説いたのも、同じ問題を別の角度から見たものでしょう。はかりをごまかす店は一度は儲かり、二度目はありません。
この章句が説くこと
不正商い度量衡偽物正直
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