太上感応篇 / 悪行・五穀を散棄し、衆生を労擾す
無故剪裁,非禮烹宰;散棄五穀,勞擾眾生;破人之家,取其財寶;決水放火,以害民居;
新字:無故剪裁,非礼烹宰;散棄五穀,労擾衆生;破人之家,取其財宝;決水放火,以害民居;
書き下し
故無くして剪裁し、礼に非ずして烹宰す。五穀を散棄し、衆生を労擾す。人の家を破りて、其の財宝を取る。水を決し火を放ちて、以て民居を害す。
現代語訳
わけもなく布地を裁ち切り、礼にはずれたやり方で家畜を煮て食べます。五穀をまき散らして捨て、生きものを煩わせ苦しめます。人の家をこわして、その財宝を奪います。堤を切って水をあふれさせ、火を放って、民の住まいをそこないます。
解説
物と暮らしを壊す悪をまとめた段です。無故剪裁は、理由もなく布を裁つこと。今の感覚では罪に見えませんが、一反の布が何日もの手仕事だった時代には、使えるものを無駄にすることが罪として数えられました。散棄五穀も同じ筋で、食べものを粗末にすることを独立の項目に立てています。後半は決水放火と、規模の大きな破壊に移ります。並べ方に注目すると、布を無駄にすることと、堤を切って村を流すことが、同じ一つの表に載っている。どちらも人の労苦を無にする行いだという見方です。今日の言葉でいえば、無駄と災害を同じ物差しで見ていることになります。
この章句が説くこと
浪費五穀破壊暮らし物
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