家道訓 / 巻之二・総論中
一家ををさむるに、男女の別正しく、内外の防をきびしくすべし、混亂ならしむべからず。男女の別なく、家法正しからざれば、子弟のともがら禮儀なく、風俗みだりにして淫行おほく、家風をけがし罪におち入る。子弟をゆるして淫邪におもむかしむべからず。
新字:一家ををさむるに、男女の別正しく、内外の防をきびしくすべし、混乱ならしむべからず。男女の別なく、家法正しからざれば、子弟のともがら礼儀なく、風俗みだりにして淫行おほく、家風をけがし罪におち入る。子弟をゆるして淫邪におもむかしむべからず。
書き下し
一家ををさむるに、男女の別正しく、内外の防をきびしくすべし、混乱ならしむべからず。男女の別なく、家法正しからざれば、子弟のともがら礼儀なく、風俗みだりにして淫行おほく、家風をけがし罪におち入る。子弟をゆるして淫邪におもむかしむべからず。
現代語訳
家を治めるには、男女の別を正しくし、内外の隔てを厳しくすべきです。混乱させてはいけません。男女の別がなく、家の法が正しくなければ、子弟たちは礼儀がなく、風俗が乱れて淫らな行いが多く、家風を汚して罪に陥ります。子弟を放任して淫らな道に向かわせてはいけません。
解説
礼記内則篇などに説かれる「男女の別」「内外の別」を、家の規律の基本として挙げています。家の中で男女のけじめがなく家法が正しくなければ、子弟は礼儀を失い、風紀が乱れて罪を犯すに至るというのです。今の男女観とは前提が大きく異なりますが、益軒の関心は、子弟を放任して家風を乱すことへの警戒にあります。家庭や組織に一定のけじめとルールがあることが、若い人を過ちから守るという点は、形を変えて今も意味を持つでしょう。
この章句が説くこと
家法礼家風子育てけじめ
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