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十八史略 / 『十八史略』宋・哲宗 宣仁太后・宣仁太后の遺言

元祐八年九月宣仁聖烈太皇太后崩臨崩對上謂大防純仁等曰老身沒後必多有調戲官家者宜勿聽之公等亦宜早退令官家別用一番人呼左右問曾賜出社飯否因曰公等各去喫一匙社飯明年社飯時思量老身也后聽政九年天下稱為女中堯舜

新字:元祐八年九月宣仁聖烈太皇太后崩臨崩対上謂大防純仁等曰老身没後必多有調戯官家者宜勿聴之公等亦宜早退令官家別用一番人呼左右問曽賜出社飯否因曰公等各去喫一匙社飯明年社飯時思量老身也后聴政九年天下称為女中堯舜

書き下し

元祐八年九月、宣仁聖烈太皇太后崩ず。崩ずるに臨み、上に対し、大防・純仁らに謂いて曰く、老身没して後、必ず多く官家を調戯する者有らん。宜しく之を聴くこと勿かるべし。公らも亦た宜しく早く退き、官家をして別に一番の人を用いしむべし、と。左右を呼びて問う、曽て社飯を賜い出だすや否や、と。因りて曰く、公ら各去りて一匙の社飯を喫せよ。明年社飯の時、老身を思量せよ、と。后政を聴くこと九年、天下称して女中の堯舜と為す。

現代語訳

元祐八年九月、宣仁聖烈太皇太后が亡くなりました。臨終のとき、皇帝の前で呂大防や范純仁らにこう告げました。「私が没した後には、きっと皇帝をたぶらかそうとする者が多く現れるでしょう。決して聞き入れてはなりません。あなた方もまた、早く職を退いて、皇帝に別の顔ぶれの人々を用いさせるのがよいでしょう」。そして側近を呼んで、「社日の飯はもう下げ渡しましたか」と尋ね、続けて言いました。「皆、それぞれ戻って一匙の社飯を召し上がりなさい。来年の社飯の時には、この老身を思い出してください」。太后は政を聴くこと九年、天下の人々は彼女を「女中の堯舜」と称えました。

解説

哲宗の祖母にあたる宣仁太后が、亡くなる直前に大臣たちへ残した言葉です。自分の死後は皇帝に取り入ろうとする者が必ず現れるから聞き入れてはならない、あなた方も早く退いて新しい顔ぶれに任せるべきだと告げました。さらに、社飯を一匙食べて来年の祭りの日に私を思い出すようにと語り、重い話を温かい言葉で締めています。太后は九年間政を聴き、女中の堯舜と称えられました。トップが周囲への警戒と、側近自身の引き際まで言葉にして残している点が目を引きます。後継者を守るとは、周りの人間関係まで考えておくことだと読めます。
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この章句が説くこと

宣仁太后遺言官家社飯引き際女中堯舜

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