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人物志 / 八觀

此似是而非者也。亦有似非而是者:大權似姦而有功,

新字:此似是而非者也。亦有似非而是者:大権似姦而有功,

書き下し

此れ是に似て非なる者なり。亦た非に似て是なる者有り。大権は姦に似て功有り、

現代語訳

これらは、正しいように見えて実はそうでないものである。反対に、正しくないように見えて実は正しいものもある。大いなる臨機の計略は、よこしまに見えて功績がある。

解説

似て非なるものの列挙を「是に似て非なる者」と締めくくり、逆の場合、すなわち「非に似て是なる者」へ話を転じる一節である。その最初の例が、大きな権謀は一見よこしまに見えるが、実際には功績をあげるというものである。権とは、はかりの重りのように状況に応じて判断を変えることで、原則を曲げているように見えても、大局では正しい結果をもたらす。三国の動乱期には、曹操をはじめ、常識外れの策で局面を開いた人物が多く、劉劭はそうした現実を踏まえていたと考えられる。今の組織でも、前例を破る判断や型破りなやり方が、最初は不誠実に見えることがある。見かけの正しさだけで人を裁かず、その判断が何のためになされたかを観る目が求められる。

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