人物志 / 利害
蓋人業之流,各有利害:夫清節之業,著于儀容,發於德行;未用而章,其道順而有化。故其未達也,為眾人之所進;既達也,為上下之所敬。其功足以激濁揚清,師範僚友。
新字:蓋人業之流,各有利害:夫清節之業,著于儀容,発於徳行;未用而章,其道順而有化。故其未達也,為衆人之所進;既達也,為上下之所敬。其功足以激濁揚清,師範僚友。
書き下し
蓋し人業の流は、各利害有り。夫れ清節の業は、儀容に著れ、徳行に発す。未だ用ゐられずして章らかに、其の道は順にして化有り。故に其の未だ達せざるや、衆人の進むる所と為り、既に達するや、上下の敬ふ所と為る。其の功は以て濁を激し清を揚げ、僚友に師範たるに足る。
現代語訳
思うに人の職業の流れには、それぞれ利点と害がある。清節の業は、立ち居振る舞いにあらわれ、徳行から発する。まだ用いられないうちから明らかで、その道は人情に順って人を感化する力がある。だからまだ世に出ないうちは多くの人に推挙され、世に出てからは上下から敬われる。その功績は、濁りを退けて清らかさを揚げ、同僚や友人の手本となるに足る。
解説
利害篇の冒頭で、流業篇の十二の業について、それぞれの利と害を論じ始める。最初の清節の業は、立ち居振る舞いと徳行に現れるので、まだ用いられないうちから人の目に明らかで、無名のうちは周囲に推され、登用されれば上下から敬われる。その功績は、濁りを退けて清らかさを高め、同僚の手本となることにある。続く文で、清節の業には弊害がなく常に顕れるので世に貴ばれると述べ、他の業との違いを際立たせる。劉劭が徳を最も安定した才と見ていたことが分かる一節である。現代でも、誠実さや品位は短期の成果より地味に見えるが、長く組織の信頼を支える最も確かな資産となる。
関連する章句
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人物志・利害其の業為るや、弊無くして常に顕る。故に世の貴ぶ所と為る。
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