法華経 / 妙莊嚴王本事品第二十七(6)
佛告大眾:「於意云何,妙莊嚴王、豈異人乎,今華德菩薩是。其淨德夫人,今佛前光照莊嚴相菩薩是,哀愍妙莊嚴王及諸眷屬故,於彼中生。其二子者,今藥王菩薩、藥上菩薩是,是藥王藥上菩薩、成就如此諸大功德,已於無量百千萬億諸佛所、植眾德本,成就不可思議諸善功德,若有人、識是二菩薩名字者,一切世間諸天人民、亦應禮拜。」佛說是妙莊嚴王本事品時,八萬四千人、遠塵離垢,於諸法中、得法眼淨。
新字:仏告大衆:「於意云何,妙荘厳王、豈異人乎,今華徳菩薩是。其浄徳夫人,今仏前光照荘厳相菩薩是,哀愍妙荘厳王及諸眷属故,於彼中生。其二子者,今薬王菩薩、薬上菩薩是,是薬王薬上菩薩、成就如此諸大功徳,已於無量百千万億諸仏所、植衆徳本,成就不可思議諸善功徳,若有人、識是二菩薩名字者,一切世間諸天人民、亦応礼拝。」仏説是妙荘厳王本事品時,八万四千人、遠塵離垢,於諸法中、得法眼浄。
書き下し
仏、大衆に告げたまわく。「意に於いて云何。妙荘厳王、豈に異人ならんや。今の華徳菩薩是れなり。其の浄徳夫人は、今の仏前の光照荘厳相菩薩是れなり。妙荘厳王、及び諸の眷属を哀愍するが故に、彼の中に於いて生ず。其の二子とは、今の薬王菩薩、薬上菩薩是れなり。是の薬王薬上菩薩は、此の如き諸の大功徳を成就し、已に無量百千万億の諸仏の所に於いて、衆の徳本を植え、不可思議の諸の善功徳を成就せり。若し人有りて、是の二菩薩の名字を識らば、一切世間の諸の天人民も、亦応に礼拝すべし。」仏、是の妙荘厳王本事品を説きたまいし時、八万四千の人、塵を遠ざけ垢を離れ、諸法の中に於いて、法眼浄を得たり。
現代語訳
仏は大衆に告げられました。あなたたちはどう思うか。妙荘厳王は、別の人であろうか。そうではなく、いまの華徳菩薩である。その浄徳夫人は、いま仏の前にいる光照荘厳相菩薩である。妙荘厳王とその眷属をあわれんで、そのもとに生まれたのである。二人の子は、いまの薬王菩薩と薬上菩薩である。この薬王と薬上の二菩薩は、このような大きな功徳を成し遂げ、すでに無量百千万億の諸仏のもとで、多くの徳の根を植え、思いはかれない善い功徳を成し遂げている。もし人がこの二菩薩の名を知るなら、あらゆる世間の天人や人々もその人を礼拝すべきである。仏がこの妙荘厳王本事品を説かれたとき、八万四千の人が塵を遠ざけ垢を離れ、諸法について法眼の浄らかさを得ました。
解説

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法華経・妙莊嚴王本事品第二十七(1)爾の時、仏、諸の大衆に告げたまわく。「乃往古世、無量無辺不可思議阿僧祇劫を過ぎて、仏有りき。名を雲雷音宿王華智、多陀阿伽度、阿羅訶、三藐三仏陀と曰い、国を光明荘厳と名づけ、劫を喜見と名づく。」 「彼の仏の法の中に王有り、名を妙荘厳と曰う。其の王の夫人、名を浄徳と曰い、二子有り、一を浄蔵と名づけ、二を浄眼と名づく。是の二子、大神力、福徳智慧有りて、久しく菩薩の行ずる所の道を修す。所謂檀波羅蜜、尸羅波羅蜜、羼提波羅蜜、毘梨耶波羅蜜、禅波羅蜜、般若波羅蜜、方便波羅蜜、慈悲喜捨、乃至三十七品の助道法、皆悉く明了通達せり。又菩薩の浄三昧、日星宿三昧、浄光三昧、浄色三昧、浄照明三昧、長荘厳三昧、大威徳蔵三昧を得、此の三昧に於いても、亦悉く通達せり。」 「爾の時、彼の仏、妙荘厳王を引導せんと欲し、及び衆生を愍念するが故に、是の法華経を説きたまう。時に浄蔵、浄眼の二子、其の母の所に到り、十指の爪掌を合わせて白して言さく。『願わくは母よ、雲雷音宿王華智仏の所に往詣したまえ。我等も亦当に侍従し、親近し供養し礼拝すべし。所以は何ん。此の仏、一切の天人衆の中に於いて、法華経を説きたまう。宜しく応に聴受すべし。』母、子に告げて言わく。『汝が父は外道を信受し、深く婆羅門の法に著せり。汝等応に往きて父に白し、与に共に倶に去るべし。』浄蔵、浄眼、十指の爪掌を合わせて母に白さく。『我等は是れ法王の子なるに、而も此の邪見の家に生まれたり。』母、子に告げて言わく。『汝等当に汝が父を憂念して、為に神変を現ずべし。若し見ることを得ば、心必ず清浄ならん。或いは我等が、仏の所に往至することを聴さん。』」
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法華経・妙莊嚴王本事品第二十七(2)「是に於いて二子、其の父を念うが故に、湧きて虚空に在ること、高さ七多羅樹、種種の神変を現じ、虚空の中に於いて、行住坐臥し、身の上より水を出だし、身の下より火を出だし、身の下より水を出だし、身の上より火を出だし、或いは大身を現じて虚空の中に満ち、而も復小を現じ、小は復大を現じ、空中に於いて滅し、忽然として地に在り、地に入ること水の如く、水を履むこと地の如し。是の如き等の種種の神変を現じて、其の父王をして、心浄く信解せしむ。時に父、子の神力の是の如くなるを見て、心大いに歓喜し、未曾有なることを得て、合掌して子に向かって言わく。『汝等の師は是れ誰とか為す、誰が弟子ぞ。』二子白して言さく。『大王よ、彼の雲雷音宿王華智仏、今七宝の菩提樹の下、法座の上に在して坐し、一切世間の天人衆の中に於いて、広く法華経を説きたまう。是れ我等が師なり、我は是れ弟子なり。』父、子に語って言わく。『我今亦、汝等が師を見んと欲す、共に倶に往くべし。』是に於いて二子、空中より下り、其の母の所に到り、合掌して母に白さく。『父王今已に信解し、阿耨多羅三藐三菩提心を発すに堪任せり。我等、父の為に已に仏事を作せり。願わくは母よ、見聴したまえ、彼の仏の所に於いて出家して道を修せん。』」 爾の時、二子、重ねて其の意を宣べんと欲して、偈を以て母に白さく、 願わくは母よ、我等を放して、出家して沙門と作らしめたまえ。諸仏には甚だ値い難し、我等は仏に随って学ばん。優曇鉢華の如く、仏に値うことは復難し、諸難を脱るること亦難し、願わくは我が出家を聴したまえ。 「母、即ち告げて言わく。『汝が出家を聴す。所以は何ん。仏には値い難きが故なり。』是に於いて二子、父母に白して言さく。『善いかな、父母よ。願わくは時に往いて雲雷音宿王華智仏の所に詣り、親近し供養したまえ。所以は何ん。仏には値うことを得難きこと、優曇鉢羅華の如く、又一眼の亀の、浮木の孔に値うが如し。而も我等は宿福深厚にして、生まれて仏法に値えり。是の故に父母よ、当に我等を聴して、出家することを得せしめたまえ。所以は何ん。諸仏には値い難く、時にも亦遇い難ければなり。』」