法華経 / 陀羅尼品第二十六(4)
諸羅剎女說此偈已,白佛言:「世尊,我等亦當身自擁護受持、讀誦、修行、是經者,令得安隱,離諸衰患,消眾毒藥。」佛告諸羅剎女:「善哉、善哉,汝等但能擁護受持法華名者,福不可量,何況擁護具足受持,供養經卷,華、香、瓔珞,末香、塗香、燒香,幡蓋、伎樂,燃種種燈,酥燈、油燈、諸香油燈、蘇摩那華油燈、瞻卜華油燈、婆師迦華油燈、優缽羅華油燈,如是等百千種供養者。睾帝,汝等及眷屬,應當擁護如是法師。」說是陀羅尼品時,六萬八千人、得無生法忍。
新字:諸羅刹女説此偈已,白仏言:「世尊,我等亦当身自擁護受持、読誦、修行、是経者,令得安隠,離諸衰患,消衆毒薬。」仏告諸羅刹女:「善哉、善哉,汝等但能擁護受持法華名者,福不可量,何況擁護具足受持,供養経巻,華、香、瓔珞,末香、塗香、焼香,幡蓋、伎楽,燃種種灯,酥灯、油灯、諸香油灯、蘇摩那華油灯、瞻卜華油灯、婆師迦華油灯、優鉢羅華油灯,如是等百千種供養者。睾帝,汝等及眷属,応当擁護如是法師。」説是陀羅尼品時,六万八千人、得無生法忍。
書き下し
諸の羅刹女、此の偈を説き已りて、仏に白して言さく。「世尊、我等も亦、当に身自ら是の経を受持し、読誦し、修行する者を擁護して、安隠なることを得しめ、諸の衰患を離れ、衆の毒薬を消さしむべし。」仏、諸の羅刹女に告げたまわく。「善いかな、善いかな。汝等、但能く法華の名を受持する者を擁護するだに、福量るべからず。何に況んや具足して受持し、経巻を供養すること、華、香、瓔珞、末香、塗香、焼香、幡蓋、伎楽、種種の灯を燃やし、酥灯、油灯、諸の香油灯、蘇摩那華油灯、瞻卜華油灯、婆師迦華油灯、優鉢羅華油灯、是の如き等の百千種の供養をする者をや。睾帝よ、汝等及び眷属、応当に是の如き法師を擁護すべし。」是の陀羅尼品を説きたまいし時、六万八千人、無生法忍を得たり。
現代語訳
羅刹女たちはこの偈を説き終わって、仏に申し上げました。世尊、私たちもまた、自ら進んでこの経を受け持ち、読誦し、修行する人を守り、安らかであるようにし、衰えや災いから離れ、あらゆる毒薬を消し去ります。仏は羅刹女たちに告げられました。よいかな、よいかな。あなたたちが、ただ法華の名を受け持つ人を守るだけでも、福ははかりしれない。まして、経を完全に受け持ち、経巻に供養する人を守るなら、なおさらである。その供養とは、華、香、首飾り、粉の香、塗る香、焚く香、はたと天蓋、音楽を捧げ、さまざまな灯をともすことで、酥の灯、油の灯、いろいろな香油の灯、蘇摩那華の油の灯、瞻卜華の油の灯、婆師迦華の油の灯、優鉢羅華の油の灯など、このような百千種の供養である。睾帝よ、あなたたちと眷属は、このような法師をしっかり守りなさい。この陀羅尼品が説かれたとき、六万八千人が無生法忍を得ました。
解説

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法華経・陀羅尼品第二十六(1)爾の時、薬王菩薩、即ち座より起ち、右の肩を偏袒し、合掌して仏に向かい、而も仏に白して言さく。「世尊、若し善男子、善女人、能く法華経を受持する者有らんに、若しは読誦して通利し、若しは経巻を書写せば、幾所の福を得んや。」仏、薬王に告げたまわく。「若し善男子、善女人有りて、八百万億那由他恒河沙等の諸仏を供養せば、汝が意に於いて云何、其の所得の福、寧ろ多しと為すや否や。」「甚だ多し、世尊。」仏の言わく。「若し善男子、善女人、能く是の経に於いて、乃至一四句偈を受持し、読誦し、義を解して、説の如く修行せば、功徳甚だ多し。」爾の時、薬王菩薩、仏に白して言さく。「世尊、我今当に説法者に陀羅尼呪を与え、以て之を守護すべし。」即ち呪を説いて曰く、 安爾 曼爾 摩禰 摩摩禰 旨隸 遮梨第 賒□ 賒履多瑋 羶帝 目帝 目多履 娑履 阿瑋娑覆 桑履 娑履 叉裔 阿叉裔 阿耆膩 羶帝 賒履 陀羅尼 阿盧伽婆娑簸蔗毗叉膩 禰毗剃 阿便哆邏禰履剃 阿亶哆波隸輸地 漚究隸 牟究隸 阿羅隸 波羅隸 首迦差 阿三磨三履 佛馱毗吉利□帝 達磨波利差帝 僧伽涅瞿沙禰 婆舍婆舍輸地 曼哆邏 曼哆邏叉夜多 郵樓哆 郵樓哆憍舍略 惡叉邏 惡叉冶多冶 阿婆盧 阿磨若那多夜 「世尊、是の陀羅尼神呪は、六十二億恒河沙等の諸仏の所説なり。若し此の法師を侵毀すること有らば、則ち是の諸仏を侵毀し已るなり。」
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法華経・陀羅尼品第二十六(3)爾の時、羅刹女等有り、一を藍婆と名づけ、二を毘藍婆と名づけ、三を曲歯と名づけ、四を華歯と名づけ、五を黒歯と名づけ、六を多髪と名づけ、七を無厭足と名づけ、八を持瓔珞と名づけ、九を睾帝と名づけ、十を奪一切衆生精気と名づく。是の十羅刹女、鬼子母、並びに其の子、及び眷属と、倶に仏の所に詣り、同声に仏に白して言さく。「世尊、我等も亦、法華経を読誦し受持する者を擁護して、其の衰患を除かんと欲す。若し法師の短を伺い求むる者有らば、便を得ざらしめん。」即ち仏前に於いて、呪を説いて曰く、 伊提履 伊提泯 伊提履 阿提履 伊提履 泥履 泥履 泥履 泥履 泥履 樓醯 樓醯 樓醯 樓醯 多醯 多醯 多醯 兜醯 □醯 「寧ろ我が頭上に上るとも、法師を悩ますこと莫れ。若しは夜叉、若しは羅刹、若しは餓鬼、若しは富単那、若しは吉遮、若しは毘陀羅、若しは犍駄、若しは烏摩勒伽、若しは阿跋摩羅、若しは夜叉吉遮、若しは人吉遮、若しは熱病、若しは一日、若しは二日、若しは三日、若しは四日、乃至七日、若しは常の熱病、若しは男形、若しは女形、若しは童男形、若しは童女形、乃至夢の中にても、亦復悩ますこと莫れ。」即ち仏前に於いて、偈を説いて言わく、 若し我が呪に順わず、説法者を悩乱せば、頭破れて七分と作ること、阿梨樹の枝の如くならん。父母を殺す罪の如く、亦油を圧す殃の如く、斗秤をもって人を欺誑し、調達が僧を破せし罪の如くならん。 此の法師を犯す者は、当に是の如き殃を獲べし。
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法華経・分別功德品第十七(8)爾の時、世尊、重ねて此の義を宣べんと欲して、偈を説いて言わく、 若し我が滅度の後に、能く此の経を奉持せば、斯の人の福は無量にして、上に説く所の如し。是れ則ち一切の諸の供養を具足せり。舎利を以て塔を起て、七宝にて荘厳し、 表刹甚だ高広にして、漸く小にして梵天に至り、宝鈴千万億、風動けば妙なる音を出す。又た無量劫に於いて、此の塔を供養し、華、香、諸の瓔珞、天衣、衆の伎楽、 香油、酥燈を燃やして、周匝して常に照明す。悪世、法末の時に、能く是の経を持たん者は、則ち為れ已に上の如く、諸の供養を具足せるなり。若し能く此の経を持たば、則ち仏の現在せるが如し、 牛頭栴檀をもて、僧坊を起てて供養し、堂は三十二有り、高さ八多羅樹、上饌妙なる衣服、床臥皆な具足し、百千の衆の住処、園林、諸の浴池、 経行、及び禅窟、種種に皆な厳好なり。若し信解の心有りて、受持し読誦し書き、若しは復た人をして書かしめ、及び経巻を供養し、華、香、末香を散じ、須曼、薝蔔、 阿提目多伽を以て、薫油もて常に之を燃やさば、是くの如く供養する者は、無量の功徳を得ん。虚空の無辺なるが如く、其の福も亦た是くの如し。況んや復た此の経を持ち、兼ねて布施、持戒、 忍辱、禅定を楽い、瞋らず悪口せず、塔廟を恭敬し、諸の比丘に謙下せんをや。自ら高ぶる心を遠離し、常に智慧を思惟し、問難有るも瞋らず、隨順して為に解説せば、 若し能く是の行を行ぜば、功徳量るべからず。若し此の法師の、是くの如き徳を成就せるを見ば、応に天華を以て散じ、天衣もて其の身を覆い、頭面に足を接して礼し、心を生じて仏の想いの如くすべし。 又た応に是の念を作すべし、久しからずして道場に詣り、無漏無為を得て、広く諸の人天を利せんと。其の所住止の処、経行し若しは坐臥し、乃至、一偈を説かば、是の中に応に塔を起つべし、 荘厳して妙好ならしめ、種種に以て供養せよ。仏子の此の地に住するは、則ち是れ仏の受用したもうなり、常に其の中に在りて、経行し及び坐臥したもう。
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法華経・陀羅尼品第二十六(2)時に釈迦牟尼仏、薬王菩薩を讃めて言わく。「善いかな、善いかな、薬王。汝、此の法師を愍念し擁護するが故に、是の陀羅尼を説く。諸の衆生に於いて、饒益する所多し。」 爾の時、勇施菩薩、仏に白して言さく。「世尊、我も亦、法華経を読誦し受持する者を擁護せんが為に、陀羅尼を説かん。若し此の法師、是の陀羅尼を得ば、若しは夜叉、若しは羅刹、若しは富単那、若しは吉遮、若しは鳩槃荼、若しは餓鬼、等、其の短を伺い求むとも、便を得ること能う無けん。」即ち仏前に於いて、呪を説いて曰く、 痤隸 摩訶痤隸 鬱枳 目枳 阿隸 阿羅婆第 涅隸第 涅隸多婆第 伊致柅 韋致柅 旨致柅 涅隸墀柅 涅犁墀婆底 「世尊、是の陀羅尼神呪は、恒河沙等の諸仏の所説なり、亦皆随喜したまう。若し此の法師を侵毀すること有らば、則ち是の諸仏を侵毀し已るなり。」 爾の時、毗沙門天王、護世者、仏に白して言さく。「世尊、我も亦、衆生を愍念し、此の法師を擁護せんが為の故に、是の陀羅尼を説く。」即ち呪を説いて曰く、 阿梨 那梨 □那梨 阿那盧 那履 拘那覆 「世尊、是の神呪を以て法師を擁護し、我も亦、自ら当に是の経を持つ者を擁護して、百由旬の内に、諸の衰患無からしむべし。」 爾の時、持国天王、此の会の中に在り、千万億那由他の乾闥婆衆と、恭敬し囲繞して、前みて仏の所に詣り、合掌して仏に白して言さく。「世尊、我も亦、陀羅尼神呪を以て、法華経を持つ者を擁護せん。」即ち呪を説いて曰く、 阿伽禰 伽禰 瞿利 乾陀利 旃陀利 摩蹬耆 常求利 浮樓莎柅 頞底 「世尊、是の陀羅尼神呪は、四十二億の諸仏の所説なり。若し此の法師を侵毀すること有らば、則ち是の諸仏を侵毀し已るなり。」
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法華経・勸持品第十三(2)爾の時、羅睺羅の母、耶輸陀羅比丘尼、是の念を作さく、「世尊、授記の中に於いて、独り我が名を説きたまわず。」仏、耶輸陀羅に告げたまわく、「汝、来世の百千万億の諸仏の法の中に於いて、菩薩行を修し、大法師と為り、漸く仏道を具して、善国の中に於いて、当に作仏することを得べし。号を具足千万光相如来・応供・正遍知・明行足・善逝・世間解・無上士・調御丈夫・天人師・仏・世尊と曰わん。仏の寿は無量阿僧祇劫なり。」 爾の時、摩訶波闍波提比丘尼、及び耶輸陀羅比丘尼、並びに其の眷属、皆大いに歓喜し、未曽有なることを得て、即ち仏前に於いて偈を説いて言わく、 世尊は導師にして、天人を安穏にしたもう。我等、記を聞いて、心、安んじて具足せり。 諸の比丘尼、是の偈を説き已って、仏に白して言さく、「世尊、我等も亦た能く他方の国土に於いて、広く此の経を宣べん。」爾の時、世尊、八十万億那由他の諸の菩薩摩訶薩を視たもう。是の諸の菩薩は、皆是れ阿惟越致にして、不退の法輪を転じ、諸の陀羅尼を得たり。即ち座より起って、仏前に至り、一心に合掌して、是の念を作さく、「若し世尊、我等に告敕して、此の経を持説せしめば、当に仏の教えの如く、広く斯の法を宣ぶべし。」復た是の念を作さく、「仏、今、黙然として、告敕を見ず。我、当に云何すべき。」 時に諸の菩薩、仏意に敬順し、並びに自ら本願を満たさんと欲して、便ち仏前に於いて、師子吼を作して、誓言を発さく、「世尊、我等、如来の滅後に、周旋往返して十方世界に、能く衆生をして此の経を書写し、受持し、読誦し、其の義を解説し、如法に修行し、正しく憶念せしめん。皆是れ仏の威力なり。惟願わくは世尊、他方に在りて、遥かに見て守護したまえ。」即時に諸の菩薩、俱に同じく声を発して、偈を説いて言わく、
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法華経・法師品第十(1)爾の時、世尊、薬王菩薩に因りて、八万の大士に告げたまわく、「薬王、汝是の大衆の中の、無量の諸天、竜王、夜叉、乾闥婆、阿修羅、迦楼羅、緊那羅、摩睺羅伽、人と非人、及び比丘、比丘尼、優婆塞、優婆夷、声聞を求むる者、辟支仏を求むる者、仏道を求むる者を見るや。是の如き等の類、咸仏前に於て、妙法華経の一偈一句、乃至一念も随喜する者は、我皆授記を与う、当に阿耨多羅三藐三菩提を得べし。」 仏、薬王に告げたまわく、「又如来の滅度の後に、若し人有りて、妙法華経の乃至一偈一句を聞き、一念も随喜せば、我も亦阿耨多羅三藐三菩提の記を授与す。若し復人有りて、妙法華経を受持し、読誦し、解説し、書写し、乃至一偈をも、此の経巻に於て、敬い視ること仏の如くし、種種に供養し、華、香、瓔珞、末香、塗香、焼香、繒蓋、幢幡、衣服、伎楽、乃至合掌恭敬せば、薬王、当に知るべし、是の諸人等は、已に曽て十万億の仏を供養し、諸仏の所に於て、大願を成就し、衆生を愍れむが故に、此の人間に生ぜり。」 「薬王、若し人有りて問わん、何等の衆生か、未来世に於て、当に作仏することを得べきと。応に是の諸人等は、未来世に於て、必ず作仏することを得べしと示すべし。何を以ての故に。若し善男子、善女人、法華経に於て、乃至一句も、受持し、読誦し、解説し、書写し、種種に経巻を供養し、華、香、瓔珞、末香、塗香、焼香、繒蓋、幢幡、衣服、伎楽、合掌恭敬せば、是の人は、一切世間の応に瞻奉すべき所にして、応に如来の供養を以て之を供養すべし。当に知るべし、此の人は是れ大菩薩にして、阿耨多羅三藐三菩提を成就し、衆生を哀愍して、願って此の間に生まれ、広く妙法華経を演べ分別す。何ぞ況んや尽く能く受持して、種種に供養せんをや。」