法華経 / 法師功德品第十九(7)
「復次、常精進,若善男子、善女人,受持是經,若讀,若誦、若解說,若書寫,得千二百舌功德。若好、若醜,若美、不美,及諸苦澀物,在其舌根,皆變成上味,如天甘露,無不美者。若以舌根、於大眾中有所演說,出深妙聲,能入其心,皆令歡喜快樂。又諸天子、天女,釋梵諸天,聞是深妙音聲,有所演說、言論次第,皆悉來聽。及諸龍、龍女,夜叉、夜叉女,乾闥婆、乾闥婆女,阿修羅、阿修羅女,迦樓羅、迦樓羅女,緊那羅、緊那羅女,摩睺羅伽、摩睺羅伽女,為聽法故,皆來親近,恭敬供養。及比丘、比丘尼,優婆塞、優婆夷,國王、王子、群臣、眷屬、小轉輪王、大轉輪王、七寶千子內外眷屬,乘其宮殿,俱來聽法,以是菩薩善說法故。婆羅門、居士、國內人民,盡其形壽,隨侍供養。又諸聲聞、辟支佛、菩薩、諸佛,常樂見之。是人所在方面,諸佛皆向其處說法,悉能受持一切佛法,又能出於深妙法音。」 爾時世尊欲重宣此義,而說偈言:
新字:「復次、常精進,若善男子、善女人,受持是経,若読,若誦、若解説,若書写,得千二百舌功徳。若好、若醜,若美、不美,及諸苦澀物,在其舌根,皆変成上味,如天甘露,無不美者。若以舌根、於大衆中有所演説,出深妙声,能入其心,皆令歓喜快楽。又諸天子、天女,釈梵諸天,聞是深妙音声,有所演説、言論次第,皆悉来聴。及諸竜、竜女,夜叉、夜叉女,乾闥婆、乾闥婆女,阿修羅、阿修羅女,迦楼羅、迦楼羅女,緊那羅、緊那羅女,摩睺羅伽、摩睺羅伽女,為聴法故,皆来親近,恭敬供養。及比丘、比丘尼,優婆塞、優婆夷,国王、王子、群臣、眷属、小転輪王、大転輪王、七宝千子内外眷属,乗其宮殿,倶来聴法,以是菩薩善説法故。婆羅門、居士、国内人民,尽其形寿,随侍供養。又諸声聞、辟支仏、菩薩、諸仏,常楽見之。是人所在方面,諸仏皆向其処説法,悉能受持一切仏法,又能出於深妙法音。」 爾時世尊欲重宣此義,而説偈言:
書き下し
「復た次に、常精進、若し善男子、善女人、是の経を受持し、若しは読み、若しは誦し、若しは解説し、若しは書写せば、千二百の舌の功徳を得ん。若しは好き、若しは醜き、若しは美き、美からざる、及び諸の苦渋の物も、其の舌根に在れば、皆な変じて上味と成り、天の甘露の如く、美からざる者無し。若し舌根を以て、大衆の中に於いて演説する所有らば、深妙の声を出して、能く其の心に入り、皆な歓喜快楽せしめん。又た諸の天子、天女、釈、梵の諸天、是の深妙の音声の、演説する所の言論の次第有るを聞きて、皆な悉く来たり聴かん。及び諸の龍、龍女、夜叉、夜叉女、乾闥婆、乾闥婆女、阿修羅、阿修羅女、迦楼羅、迦楼羅女、緊那羅、緊那羅女、摩睺羅伽、摩睺羅伽女、法を聴かんが為の故に、皆な来たり親近して、恭敬し供養せん。及び比丘、比丘尼、優婆塞、優婆夷、国王、王子、群臣、眷属、小転輪王、大転輪王、七宝千子、内外の眷属、其の宮殿に乗じて、倶に来たり法を聴かん。是の菩薩の善く法を説くを以ての故なり。婆羅門、居士、国内の人民、其の形寿を尽くして、随侍し供養せん。又た諸の声聞、辟支仏、菩薩、諸仏は、常に楽いて之を見たもう。是の人の所在の方面には、諸仏皆な其の処に向かいて法を説きたもう、悉く能く一切の仏法を受持し、又た能く深妙の法音を出さん。」 爾の時、世尊、重ねて此の義を宣べんと欲して、偈を説いて言わく、
現代語訳
「さらに次に、常精進よ、もし善男子善女人がこの経を受持し、読み、誦し、解説し、書き写すなら、千二百の舌の功徳を得るでしょう。良いもの、醜いもの、美味しいもの、美味しくないもの、そしてさまざまな苦いものや渋いものも、その舌の上ではみな上等な味に変わり、天の甘露のようになって、美味しくないものはありません。もしその舌で大衆の中で演説するなら、深く妙なる声を出し、よく人の心に入り、みなを歓喜させ、楽しませます。また多くの天子、天女、帝釈、梵天の諸天は、この深妙な声で説く言論に筋道があるのを聞いて、みなこぞって来て聴きます。また龍、龍女、夜叉、夜叉女、乾闥婆、乾闥婆女、阿修羅、阿修羅女、迦楼羅、迦楼羅女、緊那羅、緊那羅女、摩睺羅伽、摩睺羅伽女が、法を聴くために、みな近づいてきて、敬い供養します。また比丘、比丘尼、優婆塞、優婆夷、国王、王子、群臣、眷属、小転輪王、大転輪王、七宝と千人の子と内外の眷属が、宮殿に乗ってともに来て法を聴きます。この菩薩がよく法を説くからです。婆羅門、居士、国内の人民が、命ある限り付き従い供養します。また声聞、辟支仏、菩薩、諸仏は、常に喜んでこの人を見られます。この人のいる方角には、諸仏がみなそこに向かって法を説かれ、この人はすべての仏法をよく受持し、また深く妙なる法の音を出すことができます。」 そのとき世尊は、この意味を重ねて述べようとして、偈を説いて言われました。
解説

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法華経・法師功德品第十九(8)是の人は舌根浄くして、終に悪味を受けず、其の食啖する所有るもの、悉く皆な甘露と成る。深浄の妙なる声を以て、大衆に於いて法を説き、諸の因縁、譬喩を以て、衆生の心を引導す。 聞く者皆な歓喜して、上の供養を設く。諸天、龍、夜叉、及び阿修羅等、皆な恭敬の心を以て、共に来たりて法を聴く。是の説法の人、若し妙なる音を以て、 三千界に遍満せんと欲せば、意に随いて即ち能く至らん。大小の転輪王、及び千子の眷属、合掌し恭敬の心にて、常に来たりて法を聴受す。諸天、龍、夜叉、羅刹、毘舎闍も、 亦た歓喜の心を以て、常に楽いて来たりて供養す。梵天王、魔王、自在、大自在、是くの如き諸天衆、常に其の所に来至す。諸仏及び弟子、其の説法の音を聞きて、 常に念じて守護し、或る時は為に身を現じたもう。 「復た次に、常精進、若し善男子、善女人、是の経を受持し、若しは読み、若しは誦し、若しは解説し、若しは書写せば、八百の身の功徳を得ん。清浄の身を得ること、浄き瑠璃の如く、衆生喜び見る。其の身浄きが故に、三千大千世界の衆生の、生まるる時、死する時、上下、好醜、善処に生まれ、悪処に生まるること、悉く中に於いて現ず。及び鉄囲山、大鉄囲山、弥楼山、摩訶弥楼山等の諸山、及び其の中の衆生、悉く中に於いて現ず。下は阿鼻地獄に至り、上は有頂に至るまで、所有る及び衆生、悉く中に於いて現ず。若しは声聞、辟支仏、菩薩、諸仏の説法したもうも、皆な身の中に於いて其の色像を現ず。」 爾の時、世尊、重ねて此の義を宣べんと欲して、偈を説いて言わく、
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法華経・法師功德品第十九(2)「復た次に、常精進、若し善男子、善女人、此の経を受持し、若しは読み、若しは誦し、若しは解説し、若しは書写せば、千二百の耳の功徳を得ん。是の清浄の耳を以て、三千大千世界の、下は阿鼻地獄に至り、上は有頂に至る、其の中の内外の種種の語言音声、象の声、馬の声、牛の声、車の声、啼哭の声、愁歎の声、螺の声、鼓の声、鐘の声、鈴の声、笑う声、語る声、男の声、女の声、童子の声、童女の声、法の声、非法の声、苦の声、楽の声、凡夫の声、聖人の声、喜ぶ声、喜ばざる声、天の声、龍の声、夜叉の声、乾闥婆の声、阿修羅の声、迦楼羅の声、緊那羅の声、摩睺羅伽の声、火の声、水の声、風の声、地獄の声、畜生の声、餓鬼の声、比丘の声、比丘尼の声、声聞の声、辟支仏の声、菩薩の声、仏の声を聞かん。要を以て之を言わば、三千大千世界の中の、一切の内外に所有る諸の声、未だ天耳を得ずと雖も、父母所生の清浄の常の耳を以て、皆な悉く聞き知り、是くの如く種種の音声を分別して、而も耳根を壊せず。」 爾の時、世尊、重ねて此の義を宣べんと欲して、偈を説いて言わく、
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法華経・法師功德品第十九(1)爾の時、仏、常精進菩薩摩訶薩に告げたまわく、「若し善男子、善女人、是の法華経を受持し、若しは読み、若しは誦し、若しは解説し、若しは書写せば、是の人は当に八百の眼の功徳、千二百の耳の功徳、八百の鼻の功徳、千二百の舌の功徳、八百の身の功徳、千二百の意の功徳を得べし。是の功徳を以て、六根を荘厳し、皆な清浄ならしめん。是の善男子、善女人は、父母所生の清浄の肉眼にて、三千大千世界の、内外の所有る山林河海、下は阿鼻地獄に至り、上は有頂に至るまでを見、亦た其の中の一切の衆生、及び業の因縁、果報、生処を見て、悉く見、悉く知らん。」 爾の時、世尊、重ねて此の義を宣べんと欲して、偈を説いて言わく、 若し大衆の中に於いて、畏るる所無き心を以て、是の法華経を説かば、汝、其の功徳を聴け。是の人は八百の、功徳殊勝の眼を得、是を以て荘厳するが故に、其の目甚だ清浄なり。 父母所生の眼にて、悉く三千界を見る。内外の弥楼山、須弥、及び鉄囲、並びに諸余の山林、大海江河の水、下は阿鼻獄に至り、上は有頂の処に至るまで、 其の中の諸の衆生、一切皆な悉く見る。未だ天眼を得ずと雖も、肉眼の力、是くの如し。
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法華経・法師功德品第十九(9)若し法華を持つ者は、其の身甚だ清浄にして、彼の浄き瑠璃の如く、衆生皆な喜び見る。又た浄き明鏡の、悉く諸の色像を見るが如く、菩薩は浄き身に於いて、皆な世の所有を見る。 唯だ独り自ら明了にして、余人の見ざる所なり。三千世界の中の、一切の諸の群萌、天、人、阿修羅、地獄、鬼、畜生、是くの如き諸の色像、皆な身の中に現ず。 諸天等の宮殿、乃至、有頂に於いて、鉄囲及び弥楼、摩訶弥楼山、諸の大海水等、皆な身の中に現ず。諸仏及び声聞、仏子、菩薩等、 若しは独り、若しは衆に在りて、説法したもうこと、悉く皆な現ず。未だ無漏法性の妙身を得ずと雖も、清浄の常の体を以て、一切、中に於いて現ず。 「復た次に、常精進、若し善男子、善女人、如来の滅後に、是の経を受持し、若しは読み、若しは誦し、若しは解説し、若しは書写せば、千二百の意の功徳を得ん。是の清浄の意根を以て、乃至、一偈一句を聞くに、無量無辺の義に通達し、是の義を解し已りて、能く一句一偈を演説すること、一月、四月、乃至、一歳に至り、諸の説く所の法、其の義趣に随いて、皆な実相と相違背せず。若し俗間の経書、治世の語言、資生の業等を説くも、皆な正法に順ぜん。三千大千世界の六趣の衆生の、心の行ずる所、心の動作する所、心の戯論する所、皆な悉く之を知らん。未だ無漏の智慧を得ずと雖も、而も其の意根の清浄なること此くの如し。是の人の思惟、籌量、言説する所有るは、皆な是れ仏法にして、真実ならざる無く、亦た是れ先仏の経の中に説きたまう所なり。」 爾の時、世尊、重ねて此の義を宣べんと欲して、偈を説いて言わく、
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法華経・法師功德品第十九(4)「復た次に、常精進、若し善男子、善女人、是の経を受持し、若しは読み、若しは誦し、若しは解説し、若しは書写せば、八百の鼻の功徳を成就せん。是の清浄の鼻根を以て、三千大千世界の、上下内外の種種の諸香、須曼那華香、闍提華香、末利華香、瞻卜華香、波羅羅華香、赤蓮華香、青蓮華香、白蓮華香、華樹香、果樹香、栴檀香、沈水香、多摩羅跋香、多伽羅香、及び千万種の和香、若しは末、若しは丸、若しは塗香を聞き、経を持つ者は、此の間に住して、悉く能く分別せん。又た復た別に衆生の香、象の香、馬の香、牛羊等の香、男の香、女の香、童子の香、童女の香、及び草木叢林の香を知り、若しは近く、若しは遠く、所有る諸香、悉く皆な聞くことを得て、分別して錯わず。経を持つ者は、此に住すと雖も、亦た天上の諸天の香、波利質多羅、拘鞞陀羅樹の香、及び曼陀羅華香、摩訶曼陀羅華香、曼殊沙華香、摩訶曼殊沙華香、栴檀、沈水、種種の末香、諸の雑華の香、是くの如き等の天香の、和合して出ずる所の香を聞き、聞き知らざること無し。又た諸天の身の香、釈提桓因の、勝殿の上に在りて、五欲娯楽嬉戯せる時の香、若しは妙法堂の上に在りて、忉利の諸天の為に説法せる時の香、若しは諸園に於いて遊戯せる時の香、及び余の天等、男女の身の香を聞き、皆な悉く遥かに聞く。是くの如く展転して、乃至、梵世、上は有頂に至るまでの、諸天の身の香も、亦た皆な之を聞く。並びに諸天の焼く所の香、及び声聞の香、辟支仏の香、菩薩の香、諸仏の身の香を聞き、亦た皆な遥かに聞きて、其の所在を知る。此の香を聞くと雖も、然も鼻根に於いて壊れず錯わず、若し分別して他人の為に説かんと欲せば、憶念して謬らず。」 爾の時、世尊、重ねて此の義を宣べんと欲して、偈を説いて言わく、
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