法華経 / 提婆達多品第十二(3)
於時下方多寶世尊、所從菩薩,名曰智積,白多寶佛:「當還本土。」釋迦牟尼佛告智積曰:「善男子,且待須臾,此有菩薩、名文殊師利,可與相見,論說妙法,可還本土。」 爾時文殊師利、坐千葉蓮華,大如車輪,俱來菩薩亦坐寶蓮華,從於大海娑竭羅龍宮、自然湧出,住虛空中,詣靈鷲山,從蓮華下,至於佛所,頭面敬禮二世尊足。修敬已畢,往智積所,共相慰問,卻坐一面。 智積菩薩問文殊師利:「仁往龍宮,所化眾生,其數幾何?」文殊師利言:「其數無量,不可稱計,非口所宣,非心所測,且待須臾,自當證知。」所言未竟,無數菩薩、坐寶蓮華,從海湧出,詣靈鷲山,住虛空中。此諸菩薩,皆是文殊師利之所化度,具菩薩行,皆共論說六波羅蜜。本聲聞人、在虛空中說聲聞行,今皆修行大乘空義。文殊師利謂智積曰:「於海教化,其事如是。」爾時智積菩薩,以偈讚曰: 大智德勇健,化度無量眾,今此諸大會、及我皆已見。演暢實相義,開闡一乘法,廣導諸眾生,令速成菩提,
新字:於時下方多宝世尊、所従菩薩,名曰智積,白多宝仏:「当還本土。」釈迦牟尼仏告智積曰:「善男子,且待須臾,此有菩薩、名文殊師利,可与相見,論説妙法,可還本土。」 爾時文殊師利、坐千葉蓮華,大如車輪,倶来菩薩亦坐宝蓮華,従於大海娑竭羅竜宮、自然湧出,住虚空中,詣霊鷲山,従蓮華下,至於仏所,頭面敬礼二世尊足。修敬已畢,往智積所,共相慰問,却坐一面。 智積菩薩問文殊師利:「仁往竜宮,所化衆生,其数幾何?」文殊師利言:「其数無量,不可称計,非口所宣,非心所測,且待須臾,自当証知。」所言未竟,無数菩薩、坐宝蓮華,従海湧出,詣霊鷲山,住虚空中。此諸菩薩,皆是文殊師利之所化度,具菩薩行,皆共論説六波羅蜜。本声聞人、在虚空中説声聞行,今皆修行大乗空義。文殊師利謂智積曰:「於海教化,其事如是。」爾時智積菩薩,以偈讃曰: 大智徳勇健,化度無量衆,今此諸大会、及我皆已見。演暢実相義,開闡一乗法,広導諸衆生,令速成菩提,
書き下し
時に下方の多宝世尊に従える所の菩薩、名を智積と曰うもの、多宝仏に白さく、「当に本土に還るべし。」釈迦牟尼仏、智積に告げて曰わく、「善男子よ、且く須臾を待て。此に菩薩有り、名を文殊師利という。与に相見え、妙法を論説して、本土に還るべし。」 爾の時、文殊師利、千葉の蓮華に坐す。大いさ車輪の如し。俱に来たれる菩薩も亦た宝蓮華に坐し、大海の娑竭羅竜宮より自然に湧出し、虚空に住して、霊鷲山に詣り、蓮華より下りて、仏の所に至り、頭面に二世尊の足を敬礼す。修敬し已畢って、智積の所に往き、共に相慰問して、却いて一面に坐す。 智積菩薩、文殊師利に問う、「仁、竜宮に往きて、化する所の衆生、其の数幾何ぞ。」文殊師利の言わく、「其の数無量にして、称計すべからず。口の宣ぶる所に非ず、心の測る所に非ず。且く須臾を待て、自ずから当に証知すべし。」言う所、未だ竟らざるに、無数の菩薩、宝蓮華に坐し、海より湧出して、霊鷲山に詣り、虚空に住す。此の諸の菩薩は、皆是れ文殊師利の化度する所にして、菩薩行を具え、皆共に六波羅蜜を論説す。本、声聞の人なりしは、虚空の中に在りて声聞の行を説き、今は皆、大乗の空義を修行す。文殊師利、智積に謂いて曰わく、「海に於ける教化は、其の事、是の如し。」爾の時、智積菩薩、偈を以て讃えて曰わく、 大智徳勇健にして、無量の衆を化度したもう。今、此の諸の大会、及び我、皆已に見たり。実相の義を演暢し、一乗の法を開闡して、広く諸の衆生を導き、速やかに菩提を成ぜしめたもう、
現代語訳
そのとき、下方の世界から多宝世尊に従って来た智積という菩薩が、多宝仏に申し上げました。「もとの国土へ帰りましょう。」釈迦牟尼仏は智積に告げられました。「善い男性よ、しばらく待ちなさい。ここに文殊師利という菩薩がいます。会って、妙なる法を論じ合ってから、もとの国土へ帰りなさい。」 そのとき文殊師利は、千枚の花びらの蓮華に坐っていました。その大きさは車輪のようでした。ともに来た菩薩たちも宝の蓮華に坐り、大海の娑竭羅竜王の宮殿からおのずから湧き出て、虚空に住み、霊鷲山に至り、蓮華から下りて、仏のもとに着き、二人の世尊の足に頭を地につけて礼拝しました。礼を終えると、智積のもとへ行き、互いにあいさつをして、一方に坐りました。 智積菩薩が文殊師利に尋ねました。「あなたは竜宮に行って、教え導いた衆生は、どれほどですか。」文殊師利は答えました。「その数は無量で、数えることができません。言葉では言い表せず、心でも測れません。しばらくお待ちください。自然と分かるでしょう。」言い終わらないうちに、無数の菩薩が宝の蓮華に坐り、海から湧き出て、霊鷲山に至り、虚空にとどまりました。この菩薩たちはみな文殊師利が教え導いた者で、菩薩の行を備え、みなで六波羅蜜を論じ合っていました。もとは声聞だった者は、虚空で声聞の行を説き、今はみな大乗の空の教えを修行していました。文殊師利は智積に言いました。「海での教化は、このとおりです。」そのとき智積菩薩は、偈でたたえて言いました。 大いなる智慧と徳を持ち勇ましく、無量の衆を教え導かれました。今、この大会のみなと私は、すべてそれを見ました。実相の義をのびやかに説き、一乗の法を開き示し、広く衆生を導いて、すみやかに悟りを成就させておられます、
解説

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