法華経 / 譬喻品第三(4)
「舍利弗,汝於未來世,過無量無邊、不可思議劫,供養若干千萬億佛,奉持正法,具足菩薩所行之道,當得作佛,號曰華光如來、應供、正遍知、明行足、善逝世間解、無上士、調御丈夫、天人師、佛、世尊。國名離垢,其土平正,清淨嚴飾,安隱、豐樂,天人熾盛。琉璃為地,有八交道,黃金為繩、以界其側。其傍、各有七寶行樹,常有華果。華光如來、亦以三乘教化眾生。」 「舍利弗,彼佛出時,雖非惡世,以本願故,說三乘法。其劫、名大寶莊嚴。何故名曰大寶莊嚴,其國中以菩薩為大寶故。彼諸菩薩,無量無邊,不可思議,算數譬喻所不能及,非佛智力、無能知者。若欲行時,寶華承足。此諸菩薩,非初發意,皆久植德本,於無量百千萬億佛所、淨修梵行,恒為諸佛之所稱歎。常修佛慧,具大神通,善知一切諸法之門,質直無偽,志念堅固。如是菩薩、充滿其國。」 「舍利弗,華光佛、壽十二小劫,除為王子、未作佛時。其國人民,壽八小劫。華光如來過十二小劫,授堅滿菩薩、阿耨多羅三藐三菩提記。告諸比丘,是堅滿菩薩、次當作佛,號曰華足安行、多陀阿伽度、阿羅訶、三藐三佛陀,其佛國土,亦復如是。舍利弗,是華光佛滅度之後,正法住世、三十二小劫,像法住世、亦三十二小劫。」 爾時世尊欲重宣此義,而說偈言:
新字:「舎利弗,汝於未来世,過無量無辺、不可思議劫,供養若干千万億仏,奉持正法,具足菩薩所行之道,当得作仏,号曰華光如来、応供、正遍知、明行足、善逝世間解、無上士、調御丈夫、天人師、仏、世尊。国名離垢,其土平正,清浄厳飾,安隠、豊楽,天人熾盛。琉璃為地,有八交道,黄金為縄、以界其側。其傍、各有七宝行樹,常有華果。華光如来、亦以三乗教化衆生。」 「舎利弗,彼仏出時,雖非悪世,以本願故,説三乗法。其劫、名大宝荘厳。何故名曰大宝荘厳,其国中以菩薩為大宝故。彼諸菩薩,無量無辺,不可思議,算数譬喩所不能及,非仏智力、無能知者。若欲行時,宝華承足。此諸菩薩,非初発意,皆久植徳本,於無量百千万億仏所、浄修梵行,恒為諸仏之所称嘆。常修仏慧,具大神通,善知一切諸法之門,質直無偽,志念堅固。如是菩薩、充満其国。」 「舎利弗,華光仏、寿十二小劫,除為王子、未作仏時。其国人民,寿八小劫。華光如来過十二小劫,授堅満菩薩、阿耨多羅三藐三菩提記。告諸比丘,是堅満菩薩、次当作仏,号曰華足安行、多陀阿伽度、阿羅訶、三藐三仏陀,其仏国土,亦復如是。舎利弗,是華光仏滅度之後,正法住世、三十二小劫,像法住世、亦三十二小劫。」 爾時世尊欲重宣此義,而説偈言:
書き下し
「舎利弗、汝は未来世に於いて、無量無辺不可思議劫を過ぎ、若干千万億の仏を供養し、正法を奉持し、菩薩の行ずる所の道を具足して、当に作仏することを得べし。号を華光如来・応供・正遍知・明行足・善逝・世間解・無上士・調御丈夫・天人師・仏・世尊と曰わん。国を離垢と名づけ、其の土は平正にして、清浄に厳飾し、安穏・豊楽にして、天人熾盛ならん。琉璃を地と為し、八つの交道有り、黄金を縄と為して、以て其の側を界う。其の傍らに、各七宝の行樹有りて、常に華果有らん。華光如来も、亦三乗を以て衆生を教化せん。」 「舎利弗、彼の仏の出でたまう時、悪世に非ずと雖も、本願を以ての故に、三乗の法を説かん。其の劫を大宝荘厳と名づく。何が故に名づけて大宝荘厳と曰う。其の国中には菩薩を以て大宝と為すが故なり。彼の諸の菩薩は、無量無辺にして、不可思議、算数譬喩の及ぶこと能わざる所、仏の智力に非ざれば、能く知る者無し。若し行かんと欲する時は、宝華足を承く。此の諸の菩薩は、初発意に非ず、皆久しく徳本を植え、無量百千万億の仏の所に於いて、梵行を浄修し、恒に諸仏の称歎したまう所と為る。常に仏慧を修し、大神通を具え、善く一切諸法の門を知り、質直にして偽り無く、志念堅固なり。是の如き菩薩、其の国に充満せん。」 「舎利弗、華光仏の寿は十二小劫なり、王子たりて未だ作仏せざる時を除く。其の国の人民は、寿八小劫なり。華光如来、十二小劫を過ぎて、堅満菩薩に阿耨多羅三藐三菩提の記を授く。諸の比丘に告ぐ、是の堅満菩薩は、次に当に作仏すべし、号を華足安行・多陀阿伽度・阿羅訶・三藐三仏陀と曰わん、其の仏の国土も、亦復是の如くならん。舎利弗、是の華光仏の滅度の後、正法の世に住すること三十二小劫、像法の世に住すること亦三十二小劫なり。」 爾の時、世尊重ねて此の義を宣べんと欲して、偈を説きて言わく、
現代語訳
「舎利弗よ、あなたは未来世において、無量無辺で思議できないほどの劫を過ぎ、若干千万億の仏を供養し、正法を奉じ持ち、菩薩の行じる道を備えて、仏となるでしょう。名を華光如来・応供・正遍知・明行足・善逝・世間解・無上士・調御丈夫・天人師・仏・世尊といいます。国の名は離垢といい、その土は平らかで正しく、清らかに飾られ、安らかで豊かで、天人が盛んです。大地は瑠璃でできており、八本の交わる道があり、黄金の縄でその側を区切っています。その傍らには七宝の並木があり、いつも花と果実があります。華光如来もまた、三乗によって衆生を教え導きます。」 「舎利弗よ、その仏が世に出る時は、悪世ではありませんが、本願によって三乗の法を説きます。その劫を大宝荘厳と名づけます。なぜ大宝荘厳というのかといえば、その国では菩薩を大きな宝とするからです。その菩薩たちは無量無辺で、思議できず、数や譬喩では及びません。仏の智慧の力でなければ知ることができません。歩こうとすると、宝の華が足を受けます。これらの菩薩は、初めて志を起こした者ではなく、みな長い間徳の根を植え、無量百千万億の仏のもとで清らかな行を修め、常に諸仏にたたえられています。常に仏の智慧を修め、大きな神通を備え、あらゆる法の門をよく知り、まっすぐで偽りがなく、志と念が堅固です。このような菩薩がその国に満ちています。」 「舎利弗よ、華光仏の寿命は十二小劫です。王子であって、まだ仏になっていなかった期間は除きます。その国の人々の寿命は八小劫です。華光如来は十二小劫を過ぎて、堅満菩薩に阿耨多羅三藐三菩提の授記を授けます。比丘たちに告げます。この堅満菩薩が次に仏となり、名を華足安行・多陀阿伽度・阿羅訶・三藐三仏陀といいます。その仏の国土もまた同じです。舎利弗よ、この華光仏が滅度した後、正法は三十二小劫の間世に住まい、像法もまた三十二小劫の間世に住まいます。」 そのとき世尊は、重ねてこの意味を述べようとして、偈を説いて言われました。
解説

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法華経・譬喻品第三(5)舎利弗の来世に、成仏して普智の尊となり、号を名づけて華光と曰い、当に無量の衆を度すべし。無数の仏を供養し、菩薩の行、十力等の功徳を具足して、無上道を証せん。 無量劫を過ぎ已りて、劫を大宝厳と名づけ、世界を離垢と名づけ、清浄にして瑕穢無し。琉璃を以て地と為し、金縄をもて其の道を界い、七宝雑色の樹に、常に華果実有らん。 彼の国の諸の菩薩は、志念常に堅固にして、神通波羅蜜を、皆已に悉く具足せり。無数の仏の所にして、善く菩薩道を学べり。是の如き等の大士は、華光仏の化する所なり。 仏の王子たりし時、国を棄て世栄を捨て、最末後身に於いて、出家して仏道を成ぜん。華光仏の世に住したまうこと、寿十二小劫、其の国の人民衆は、寿命八小劫なり。 仏の滅度の後、正法世に住すること、三十二小劫、広く諸の衆生を度せん。正法滅尽し已りて、像法三十二、舎利広く流布し、天人普く供養せん。 華光仏の所為、其の事皆是の如し。其の両足聖尊は、最勝にして倫匹無し。彼れ即ち是れ汝が身なり、宜しく応に自ら欣慶すべし。 爾の時、四部の衆、比丘・比丘尼・優婆塞・優婆夷、天・龍・夜叉・乾闥婆・阿修羅・迦楼羅・緊那羅・摩睺羅伽等の大衆、舎利弗の仏前に於いて阿耨多羅三藐三菩提の記を受くるを見て、心に大歓喜し、踴躍すること無量にして、各各身に著たる上衣を脱ぎて、以て仏を供養す。釈提桓因・梵天王等、無数の天子と与に、亦天の妙衣・天の曼陀羅華・摩訶曼陀羅華等を以て、仏を供養す。散ずる所の天衣は、虚空の中に住して、自ら回転す。諸天の伎楽、百千万種、虚空の中に於いて、一時に倶に作し、衆の天華を雨らす。而して是の言を作す、「仏は昔波羅奈に於いて、初めて法輪を転じ、今乃ち復無上最大の法輪を転じたまう」と。 爾の時、諸の天子、重ねて此の義を宣べんと欲して、偈を説きて言わく、
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法華経・授記品第六(3)爾の時、世尊、諸の大弟子の心の念ずる所を知りて、諸の比丘に告げたまわく、「是の須菩提は、当来世に於て、三百万億那由他の仏に奉覲し、供養恭敬、尊重讃歎して、常に梵行を修し、菩薩道を具えん。最後身に於て、成仏することを得、号して名相如来、応供、正遍知、明行足、善逝世間解、無上士、調御丈夫、天人師、仏、世尊と曰わん。劫を有宝と名づく。国を宝生と名づく。其の土は平正にして、玻璃を地と為し、宝樹荘厳し、諸の丘坑、沙礫、荊棘、便利の穢無く、宝華地を覆い、周遍して清浄なり。其の土の人民は、皆宝台、珍妙の楼閣に処す。声聞の弟子は、無量無辺にして、算数譬喩の知ること能わざる所なり。諸の菩薩衆は、無数千万億那由他なり。仏の寿は十二小劫。正法の世に住すること二十小劫、像法も亦二十小劫住せん。其の仏は常に虚空に処して、衆の為に法を説き、無量の菩薩、及び声聞衆を度脱せん。」 爾の時、世尊、重ねて此の義を宣べんと欲して、偈を説きて言わく、 諸の比丘衆よ、今汝等に告ぐ、皆当に一心に、我が説く所を聴くべし。 我が大弟子、須菩提なる者は、当に作仏することを得べし、号して名相と曰わん。 当に無数、万億の諸仏を供養し、仏の行ずる所に随い、漸く大道を具えん。 最後身に三十二相を得、端正姝妙なること、猶お宝山の如し。 其の仏の国土は、厳浄なること第一にして、衆生見る者、愛楽せざる無く、 仏は其の中に於て、無量の衆を度せん。其の仏法の中には、多く諸の菩薩あり、 皆悉く利根にして、不退の輪を転ず。彼の国は常に、菩薩を以て荘厳す、 諸の声聞衆は、称数すべからず、皆三明を得、六神通を具え、 八解脱に住し、大威徳有り。其の仏の説法は、無量に現じ、 神通変化、不可思議なり。諸の天人民は、数、恒沙の如く、 皆共に合掌して、仏語を聴受す。其の仏の当に寿なるべきは、十二小劫、 正法の世に住すること二十小劫、像法も亦二十小劫住せん。
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