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抱朴子外篇 / 自敘

晚學風角望氣三元遁甲,六壬太一之法,粗知其旨,又不研精。亦計此輩率是為人用之事,同出身情,無急以此自勞役,不如省子書之有益,遂又廢焉。案《別錄》《藝文志》,衆有萬三千二百九十九卷,而魏代以來,群文滋長,倍於往者,乃自知所未見之多也。江表書籍,通同不具,昔欲詣京師索奇異,而正值大亂,半道而還。每自嘆恨。今齒近不惑,素志衰頹,但念損之又損,為乎無為,偶耕藪澤,苟存性命耳。博涉之業,於是日沮矣。

新字:晩学風角望気三元遁甲,六壬太一之法,粗知其旨,又不研精。亦計此輩率是為人用之事,同出身情,無急以此自労役,不如省子書之有益,遂又廃焉。案《別録》《芸文志》,衆有万三千二百九十九巻,而魏代以来,群文滋長,倍於往者,乃自知所未見之多也。江表書籍,通同不具,昔欲詣京師索奇異,而正値大乱,半道而還。毎自嘆恨。今歯近不惑,素志衰頽,但念損之又損,為乎無為,偶耕藪沢,苟存性命耳。博渉之業,於是日沮矣。

書き下し

晩に風角・望気・三元・遁甲、六壬・太一の法を学び、粗ぼ其の旨を知るも、又た研精せず。亦た計るに此の輩は率ね是れ人の為に用うるの事にして、同じく身情に出づれば、此を以て自ら労役するを急とする無く、子書の益有るを省るに如かずとして、遂に又た廃す。別録・芸文志を案ずるに、衆は一万三千二百九十九巻有り、而れども魏代より以来、群文は滋え長じ、往者に倍す。乃ち自ら未だ見ざる所の多きを知る。江表の書籍は、通じて具わらず、昔京師に詣りて奇異を索めんと欲せしも、正に大乱に値い、半道にして還る。毎に自ら嘆恨す。今は歯は不惑に近く、素志は衰頽し、但だ損して又た損し、無為を為すを念い、藪沢に偶耕して、苟くも性命を存するのみ。博涉の業は、是に於いて日に沮まる。

現代語訳

後に、風角・望気・三元・遁甲、六壬・太一の術を学び、おおよその趣旨は知ったが、さらに精密には研究しなかった。また考えるに、こうした類はたいてい人のために用いる事柄で、同じく自分の身の情から出るのだから、これで自分を苦しめることを急ぐ必要はなく、諸子の書の益を省みる方がよいとして、ついにまた廃した。『別録』や『芸文志』を調べると、全体で一万三千二百九十九巻あるが、魏の時代以来、文章は増え育ち、以前の倍になっている。こうして自分がまだ見ていない書の多さを知った。江南の書籍は、全体にそろっていない。かつて都に出て珍しい書を求めようとしたが、ちょうど大乱に遭い、道半ばで引き返した。いつも自ら嘆き恨んでいる。今は年も不惑に近く、本来の志は衰え、ただ損してはまた損し、無為を為すことを念じ、沼沢に身を置いて耕し、かろうじて命を保つのみである。博く渉る業は、こうして日々に阻まれる。

解説

星占いや遁甲の術を一通り学んで見切りをつけ、書の数が一万三千巻余りであることを確かめて自分の未読の多さを知る、という学びの反省です。「損して又た損し、無為を為す」は『老子』の語を使い、四十近くで学問を減らす側に回る決意を述べます。ここから、書籍が江南にそろわないことと戦乱で都に行けなかったことの無念も読み取れます。学び手が、すべてを知ろうとする段階から、必要なものを絞る段階へ移る過程です。管理職の学びでも、知識を積むより、使える範囲を見極めて深める時期がいつか来ます。

この章句が説くこと

損して又た損し無為を為すを念い自ら未だ見ざる所の多きを知る藪沢に偶耕して学び断念

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