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抱朴子外篇 / 知止

智者料事於倚伏之表,伐木於毫末之初,吐高言不於累棋之際,議治裘不於群狐之中,古人佯狂為愚,豈所樂哉!時之宜然,不獲已也。亦有深逃而陸遭波濤,幽遁而水被焚燒,若龔勝之絕粒以殞命,李業煎蹙以吞鴆,由乎跡之有朕,景之不滅也。若使行如蹈冰,身如居陰,動無遺蹤可尋,靜與無為為一,豈有斯患乎!又況乎揭日月以隱形骸,擊建鼓以徇利器者哉!夫值明時則優於濟四海,遇險世則劣於保一身,為此永慨,非一士也。

新字:智者料事於倚伏之表,伐木於毫末之初,吐高言不於累棋之際,議治裘不於群狐之中,古人佯狂為愚,豈所楽哉!時之宜然,不獲已也。亦有深逃而陸遭波濤,幽遁而水被焚焼,若龔勝之絶粒以殞命,李業煎蹙以呑鴆,由乎跡之有朕,景之不滅也。若使行如蹈冰,身如居陰,動無遺蹤可尋,静与無為為一,豈有斯患乎!又況乎掲日月以隠形骸,撃建鼓以徇利器者哉!夫値明時則優於済四海,遇険世則劣於保一身,為此永慨,非一士也。

書き下し

智者は事を倚伏の表に料り、木を伐るに毫末の初めにす。高言を累棋の際に吐かず、治裘を議すること群狐の中にせず。古人の狂を佯り愚を為すは、豈に楽しむ所ならんや。時の宜しく然るべきにして、已むを獲ざればなり。亦た深く逃れて陸に波濤に遭い、幽かに遁れて水に焚焼を被る有り。龔勝の粒を絶ちて以て命を殞とし、李業の煎蹙して鴆を呑むが若きは、跡の朕有り、景の滅びざるに由る。若し行いは氷を蹈むが如く、身は陰に居るが如く、動けども遺蹤の尋ぬ可き無く、静かなれば無為と一と為らしめば、豈に斯の患い有らんや。又た況んや日月を揭げて以て形骸を隠し、建鼓を撃ちて以て利器を徇ぶる者をや。夫れ明時に値えば則ち四海を済うに優れ、険世に遇えば則ち一身を保つに劣るは、此が為に永く慨くは、一士のみに非ず。

現代語訳

智者は事を、禍福が互いに寄りかかり潜む表に出る前に見通し、木を伐るなら、芽生えたばかりの小さな頃に伐る。高い議論を碁石を積むような危うい場で口にせず、毛皮の仕立てを狐の群れの中で相談しない。古人が狂人を装い愚者のふりをしたのは、どうして好んでしたことだろうか。時勢がそうさせ、やむを得なかったのである。また、深く逃れても陸で波濤に遭い、人知れず隠れても水の中で焼かれる者がいる。龔勝が食を絶って命を落とし、李業が追い詰められて毒酒を飲んだのは、足跡に兆しがあり、影が消えなかったからである。もし行いが氷を踏むように慎み、身が日陰に居るようにひっそりとし、動いても追うべき足跡を残さず、静まれば無為と一つになれたなら、どうしてこのような患いがあろうか。まして日月を掲げて身を隠し、大太鼓を打って鋭い器を持ち歩く者であればなおさらである。明るい世に会えば天下を救うのに優れていても、険しい世に遇えば一身を保つことに劣る。これを永く嘆くのは、一人の士だけではない。

解説

「木を伐るに毫末の初めにす」は、問題を芽のうちに摘むという意味です。続けて、狂を装った古人も好んでしたのではなく時勢でやむを得なかったと述べ、それでも逃げ切れなかった龔勝・李業を挙げます。失敗の原因は「跡の朕有り、景の滅びざる」、つまり痕跡を残したことと整理されます。読みどころは、有能な人ほど世が険しいと身を守る力が落ちるという最後の嘆きです。組織では、危うい状況で目立つ発言をするより、場を選ぶ判断力が必要です。ただ、沈黙を続けるだけが賢さだとは書かれていません。

この章句が説くこと

木を伐るに毫末の初めにす行いは氷を蹈むが如く跡の朕有り景の滅びざるに由る兆し時勢

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