抱朴子外篇 / 博喻
抱樸子曰:量才而授者,不求功於器外;揆能而受者,不負責於力盡。故滅熒燭者不煩滄海,扛斤兩者不事烏獲。運薪輦鹽,不宜枉騏驥之腳;碎職琑任,安足屈獨行之俊矣?
新字:抱樸子曰:量才而授者,不求功於器外;揆能而受者,不負責於力尽。故滅熒燭者不煩滄海,扛斤両者不事烏獲。運薪輦塩,不宜枉騏驥之脚;砕職琑任,安足屈独行之俊矣?
書き下し
抱朴子曰く、才を量りて授くる者は、功を器の外に求めず、能を揆りて受くる者は、責を力の尽くるに負わず。故に熒燭を滅ぼす者は滄海を煩わさず、斤両を扛ぐる者は烏獲を事とせず。薪を運び塩を輦ぶに、宜しく騏驥の脚を枉ぐべからず、職を砕き任を琑にするに、安んぞ独行の俊を屈するに足らんや。
現代語訳
抱朴子は言う。才能を量って授ける者は、成果を器の限度の外に求めず、能力を測って引き受ける者は、力を尽くした先の責めまでは負わない。だからともし火を消す者は大海を煩わせず、わずかな重さを持ち上げる者は烏獲(怪力の士)を使わない。薪を運び塩を引くのに、名馬の脚を曲げさせてはならず、細かな職務や雑多な任務のために、並外れた人物を屈させる必要があるだろうか。
解説
任せる側と引き受ける側の双方に釘を刺す段です。「才を量りて授くる者は、功を器の外に求めず」。上は能力を量って任せ、下は能力を見極めて受ける。灯火を消すのに大海は要らず、小さな荷に怪力の士は要りません。名馬に薪を引かせる無駄を戒めます。優秀な人に雑務を積み続けると、本人の疲弊と組織の機会損失を同時に生みます。任せる量と質を見積もる責任は、頼む側にあります。引き受ける側も、力を尽くせば足りる範囲かを見て受ける。この両側から仕事の釣り合いを取る発想です。
この章句が説くこと
才を量りて授くる者功を器の外に求めず騏驥の脚を枉ぐべからず任せ方適正
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