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抱朴子外篇 / 交際

或又難曰:「時移世變,古今別務,行立乎己,名成乎人。金玉經於不測者,托於輕舟也;靈烏萃於玄霄者,扶搖之力也;芳蘭之芬烈者,清風之功也;屈士起於丘園者,知己之助也。今先生所交必清澄其行業,所厚必沙汰其心性,孑然只跱,失棄名輩,結讎一世,招怨流俗,豈合和光以籠物,同法之高義乎?若比智而交,則白屋不降公旦之貴;若鈞才而遊,則尼父必無入室之客矣。」

新字:或又難曰:「時移世変,古今別務,行立乎己,名成乎人。金玉経於不測者,托於軽舟也;霊烏萃於玄霄者,扶揺之力也;芳蘭之芬烈者,清風之功也;屈士起於丘園者,知己之助也。今先生所交必清澄其行業,所厚必沙汰其心性,孑然只跱,失棄名輩,結讎一世,招怨流俗,豈合和光以籠物,同法之高義乎?若比智而交,則白屋不降公旦之貴;若鈞才而遊,則尼父必無入室之客矣。」

書き下し

或いは又た難じて曰く、「時移り世変じ、古今は務めを別にす。行いは己に立ち、名は人に成る。金玉の不測を経る者は、軽舟に托せばなり。霊烏の玄霄に萃まる者は、扶揺の力なり。芳蘭の芬烈なる者は、清風の功なり。屈士の丘園より起こる者は、知己の助けなり。今、先生の交わる所は必ず其の行業を清澄にし、厚くする所は必ず其の心性を沙汰し、孑然として只だ跱し、名輩を失棄し、讎を一世に結び、怨みを流俗に招く。豈に光を和らげて以て物を籠にし、法を同じくするの高義に合わんや。若し智を比べて交わらば、則ち白屋は公旦の貴を降さず。若し才を鈞しくして遊ばば、則ち尼父には必ず入室の客無からん」と。

現代語訳

ある人がまた詰問して言った。「時は移り世は変わり、昔と今とでは務めが違います。行いは自分で立てるものですが、名は人によって成るものです。金や玉が測り知れぬ深みを渡れるのは、軽い舟に託すからです。霊鳥が高い空に集まれるのは、つむじ風の力によります。香り高い蘭が遠くまで匂うのは、清風のおかげです。田園から身を起こす屈した士が出てくるのは、知己の助けによるのです。ところが今、先生は交わる相手の行業を必ず清く澄んだものに選び、親しくする相手の心性をふるいにかけ、ひとり孤立して、名のある人々を捨て、一世に仇を作り、世俗に怨みを招いておられる。これでは『光を和らげ、物を包み込み、同じ法に従う』という高い義にかなっていましょうか。もし智を比べて交わるとすれば、貧しい家の者は周公旦の高い位まで下ってはもらえません。もし才の等しい者とだけ遊ぶとすれば、孔子には弟子の中に入室の客などいなくなるでしょう。」

解説

交際論は問答で進み、ここはその反論側です。論点は的確で、「金玉の不測を経る者は、軽舟に托せばなり」。実力があっても、乗せてくれる舟と吹かせてくれる風がなければ遠くへ行けない。屈士が世に出るのは知己の助けだ、と言います。さらに、選り好みで交際を狭めれば、孔子のように教えを広げる道も閉ざされるという指摘も重いです。厳しい人選びが、結果として人を引き上げる機会まで塞ぐ。人の引き上げ役を担う管理職は、自分の基準が若手の芽を切っていないか、この反論を一度自分に向ける価値があります。

この章句が説くこと

金玉の不測を経る者は軽舟に托せばなり知己の助けなり光を和らげて以て物を籠に引立交際

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