導師導古典を学びたいすべての人に 法人向けワークシート法人向けワークシート

抱朴子外篇 / 審舉

余意謂新年當試貢舉者,今年便可使儒官才士,豫作諸策,計足周用。集上禁其留草殿中,封閉之;臨試之時,亟賦之。人事因緣於是絕。當答策者,皆可會著一處,高選臺省之官親監察之。又嚴禁其交關出入,畢事乃遣。違犯有罪無赦。如此,屬托之翼窒矣。夫明君恃己之不可欺,不恃人之不欺己也。亦何恥於峻為斯制乎?若試經法立,則天下可以不立學官,而人自勤樂矣。

新字:余意謂新年当試貢舉者,今年便可使儒官才士,予作諸策,計足周用。集上禁其留草殿中,封閉之;臨試之時,亟賦之。人事因縁於是絶。当答策者,皆可会著一処,高選台省之官親監察之。又厳禁其交関出入,畢事乃遣。違犯有罪無赦。如此,属托之翼窒矣。夫明君恃己之不可欺,不恃人之不欺己也。亦何恥於峻為斯制乎?若試経法立,則天下可以不立学官,而人自勤楽矣。

書き下し

余が意に謂えらく、新年当に貢挙を試むべくんば、今年便ち儒官・才士をして、豫め諸策を作らしむ可し、計りて用を周くするに足らん。集めて上り、其の草を殿中に留むるを禁じ、之を封閉す。試に臨む時に、亟かに之を賦す。人事因縁は是に於いて絶ゆ。当に策に答うべき者は、皆な一処に会著せしむ可く、高く台省の官を選んで親ら之を監察せしむ。又其の交関出入を厳禁し、事を畢えて乃ち遣る。違犯有らば罪して赦す無し。此の如くんば、属托の翼窒がれん。夫れ明君は己の欺く可からざるを恃み、人の己を欺かざるを恃まず。亦た何ぞ峻く斯の制を為すを恥じんや。若し経を試むるの法立てば、則ち天下は学官を立てずして、人自ら勤め楽しむ可し。

現代語訳

私の考えでは、新年に推挙の試験を行うなら、今年のうちに儒官や才士に、あらかじめ多くの策問を作らせるのがよい。必要な数を満たすに足りるよう計算する。集めて提出させ、その草稿を殿中に留めることを禁じ、封をして閉じておく。試験に臨むときに、すぐにこれを課す。そうすれば人事のつてや縁は絶える。策に答える者は、みな一つの場所に集め、高位の台省の官を選んで自ら監察させる。また交際や出入りを厳しく禁じ、終わってからようやく帰す。違反があれば罪して赦さない。こうすれば、頼み事の翼は塞がれる。そもそも明君は、自分が欺かれないことを恃みとし、人が自分を欺かないことを恃まない。厳しくこの制度を作ることを、どうして恥じる必要があろうか。もし経を試す法が立てば、天下は学官を設けずとも、人は自ら勤めて楽しむだろう。

解説

試験の不正防止を具体的に設計する段で、問題の事前作成、封印、一か所への集合、監察官の選任、出入りの禁止と、現代の入試にも通じる運用を挙げます。要となるのは「明君は己の欺く可からざるを恃み、人の己を欺かざるを恃まず」で、相手の誠実さに頼らず、欺けない仕組みを作ることが肝心だという考えです。内部統制や監査も、人を疑うためではなく、誰もが誘惑に負けない環境を整えるためのものと捉え直せます。仕組みで守ることを恥じない姿勢が語られています。

この章句が説くこと

明君は己の欺く可からざるを恃み人の己を欺かざるを恃まず人事因縁は是に於いて絶ゆ当に策に答うべき者は内部統制仕組み

関連する章句

古典の入門書『人生の教科書』の表紙

人生の答えは、ぜんぶ古典に書いてあった。

古典の入門書『人生の教科書』(PDF)と、師導の全機能1か月がセットで700円。二十四の悩みに、論語・老子・孫子から徒然草・五輪書までが答えます。

本の中身を見る
古典の入門書『人生の教科書』(PDF)+師導1か月=700円 本を見る