抱朴子外篇 / 君道
是以淵蟠者仰赴,山棲者俯集。炳蔚內弼,九虎闞外禦。政得於上,而物傾於下;惠發乎邇,而澤邁乎遠。明哲宣力於攸蒞,黔庶讓畔於藪澤。爾乃蠲滋章之法令,振大和之清風。蒲輪玉帛,以抽丘園之俊民;元豈畢集,以究論道之損益。減牧羊之多人,反不酤之至醇,張仁讓之闈,杜華競之津,旌義正之操,弘道素之格。使附德者若潛萌之悅甘雨,見歸者猶行潦之赴大川。黎民安之,若綠葉之綴修柯;左衽仰之,若眾星之系北辰。
新字:是以淵蟠者仰赴,山棲者俯集。炳蔚内弼,九虎闞外禦。政得於上,而物傾於下;恵発乎邇,而沢邁乎遠。明哲宣力於攸莅,黔庶譲畔於藪沢。爾乃蠲滋章之法令,振大和之清風。蒲輪玉帛,以抽丘園之俊民;元豈畢集,以究論道之損益。減牧羊之多人,反不酤之至醇,張仁譲之闈,杜華競之津,旌義正之操,弘道素之格。使附徳者若潜萌之悦甘雨,見帰者猶行潦之赴大川。黎民安之,若緑葉之綴修柯;左衽仰之,若衆星之系北辰。
書き下し
是を以て淵蟠する者は仰ぎ赴き、山棲する者は俯して集まる。炳蔚は内に弼け、九虎は外に禦ぐ。政は上に得て、物は下に傾き、恵みは邇きに発して、沢は遠きに邁く。明哲は力を蒞む所に宣べ、黔庶は畔を藪沢に譲る。爾して乃ち滋章の法令を蠲き、大和の清風を振るう。蒲輪玉帛もて、以て丘園の俊民を抽き、元豈畢く集まり、以て論道の損益を究む。牧羊の多人を減らし、不酤の至醇を反し、仁譲の闈を張り、華競の津を杜ぎ、義正の操を旌し、道素の格を弘む。徳に附く者をして潜萌の甘雨を悦ぶが若く、帰せらるる者をして行潦の大川に赴くが猶くならしむ。黎民之に安んずること、緑葉の修柯に綴るが若く、左衽之を仰ぐこと、衆星の北辰に系るが若し。
現代語訳
こうして、淵にわだかまる者は仰いで赴き、山に棲む者は降りて集まる。輝く才人は内で補佐し、九人の猛き者は外で防ぐ。政が上で適切に行われれば、人々は下で心を傾け、恵みが近くに発すれば、潤いは遠くまで及ぶ。明哲の士はそれぞれの任地で力を尽くし、民は田畑の境を沢の中でも譲り合う。そこで煩雑な法令を除き、おおいに和した清らかな風を振るわせる。蒲で包んだ車輪と玉や帛の礼を以て、丘や園に隠れた優れた人材を引き立て、善き人々がことごとく集まって、道を論じ損益を究める。羊飼いの多すぎる人員を減らし、売らない酒の純粋さを取り戻し、仁と譲りの門を張り、華美を競う渡し場をふさぎ、義と正の操を表彰し、道と素の格を広める。徳に従う者は、芽吹く草が恵みの雨を喜ぶようにし、帰順する者は、道のたまり水が大河に注ぐようにする。民がこれに安らぐことは、緑の葉が長い枝に連なるようであり、辺境の異民族がこれを仰ぐことは、多くの星が北極星につながるようである。
解説
この章句が説くこと
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『墨子』尚賢下若の國の士に問う、孰か喜び孰か懼れんと。我れ以て必ず忠信の士は喜び、忠ならず信ならざる士は懼れんと為す。今、唯だ尚賢を以て其の國家百姓に政を為す毋くんば、國の善を為す者をして勸ましめ、暴を為す者をして沮ましむ。夫れ以て天下に政を為さば、天下の善を為す者をして勸ましめ、暴を為す者をして沮ましむ。然らば昔、吾が堯舜禹湯文武の道を貴ぶ所以の者は、何の故を以てなるか。其の唯だ衆に臨み政を發して民を治むるに毋くんば、天下の善を為す者をして得て勸む可からしめ、暴を為す者をして得て沮む可からしむるを以てなり。然らば則ち此の尚賢なる者は、堯舜禹湯文武の道と同じきなり。
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『墨子』尚同中子墨子曰く、方今の時の正長は、則ち本より古者と異なれり。之を譬うるに量るに五刑を以てするが若く然り。昔者、聖王は制して五刑を為り、以て天下を治む。有苗の五刑を制するに逮び至りては、以て天下を亂る。則ち此れ豈に刑の不善ならんや。刑を用うること則ち不善なるなり。是を以て先王の書、呂刑の道いて曰く、「苗民、練を用いず、折くに則ち刑し、唯だ五殺の刑を作り、法と曰う」と。則ち此れ善く刑を用うる者は以て民を治め、善く刑を用いざる者は以て五殺と為すを言う。則ち此れ豈に刑の不善ならんや。刑を用うること則ち不善なり、故に遂に以て五殺と為す。是を以て先王の書、術令の道いて曰く、「惟れ口は好を出だし戎を興す」と。則ち此れ善く口を用うる者は好を出だし、善く口を用いざる者は以て讒賊冦戎と為すを言う。則ち此れ豈に口の不善ならんや。口を用うること則ち不善なり、故に遂に以て䜛賊冦戎と為す。
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