碧巌録 / 第七十則
十洲皆海外諸國之所附。一祖洲。出反魂香。二瀛洲。生芝草玉石泉如酒味。三玄洲。出仙藥。服之長生。四長洲。出木瓜玉英。五炎洲。出火浣布。六元洲。出靈泉如蜜。七生洲。有山川無寒暑。八鳳麟洲。人取鳳喙麟角。煎續弦膠。九聚窟洲。出獅子銅頭鐵額之獸。十檀洲出琨吾石。作劍切玉如泥。珊瑚外國雜傳云。大秦西南。漲海中。可七八百里。到珊瑚洲。洲底盤石。珊瑚生其石上。人以鐵網取之。又十洲記云。珊瑚生南海底。如樹高三二尺。有枝無皮。似玉而紅潤。感月而生。凡枝頭皆有月暈。
新字:十洲皆海外諸国之所附。一祖洲。出反魂香。二瀛洲。生芝草玉石泉如酒味。三玄洲。出仙薬。服之長生。四長洲。出木瓜玉英。五炎洲。出火浣布。六元洲。出霊泉如蜜。七生洲。有山川無寒暑。八鳳麟洲。人取鳳喙麟角。煎続弦膠。九聚窟洲。出獅子銅頭鉄額之獣。十檀洲出琨吾石。作剣切玉如泥。珊瑚外国雑伝云。大秦西南。漲海中。可七八百里。到珊瑚洲。洲底盤石。珊瑚生其石上。人以鉄網取之。又十洲記云。珊瑚生南海底。如樹高三二尺。有枝無皮。似玉而紅潤。感月而生。凡枝頭皆有月暈。
書き下し
十洲は皆海外諸国の附する所なり。一に祖洲、反魂香を出だす。二に瀛洲、芝草・玉石を生じ、泉は酒の味の如し。三に玄洲、仙薬を出だす、之を服すれば長生す。四に長洲、木瓜・玉英を出だす。五に炎洲、火浣布を出だす。六に元洲、霊泉を出だす、蜜の如し。七に生洲、山川有りて寒暑無し。八に鳳麟洲、人鳳喙・麟角を取りて続弦膠を煎ず。九に聚窟洲、獅子・銅頭鉄額の獣を出だす。十に檀洲、琨吾石を出だす、剣と作せば玉を切ること泥の如し。珊瑚は、外国雑伝に云く、「大秦の西南、漲海の中、七八百里可りにして珊瑚洲に到る。洲の底は盤石にして、珊瑚其の石上に生ず。人鉄網を以て之を取る」と。又十洲記に云く、「珊瑚は南海の底に生ず。樹の如く高さ三二尺、枝有りて皮無し。玉に似て紅潤なり。月に感じて生ず。凡そ枝頭には皆月暈有り」と。
現代語訳
十洲はみな海外の諸国が属するところである。一に祖洲、反魂香を産する。二に瀛洲、霊芝や玉石を生じ、泉は酒の味がする。三に玄洲、仙薬を産し、これを服すれば長生きする。四に長洲、木瓜や玉英を産する。五に炎洲、火浣布(火で洗う布)を産する。六に元洲、蜜のような霊泉を産する。七に生洲、山川があって寒暑がない。八に鳳麟洲、人々は鳳凰のくちばしと麒麟の角を取って、弦をつなぐ膠を煮る。九に聚窟洲、獅子や銅の頭と鉄の額を持つ獣を産する。十に檀洲、琨吾石を産し、これを剣にすれば玉を泥のように切る。珊瑚については、『外国雑伝』に言う。「大秦の西南、漲海の中を七、八百里ほど行くと珊瑚洲に至る。洲の底は大きな岩で、珊瑚はその岩の上に生える。人々は鉄の網でこれを取る」と。また『十洲記』に言う。「珊瑚は南海の底に生える。樹のようで高さは二、三尺、枝があって皮がない。玉に似て赤く潤っている。月に感応して生じ、およそ枝の先には皆月の暈がある」と。
解説
この章句が説くこと
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