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碧巌録 / 第五十六則

與君放出關中主 放箭之徒莫莽鹵取箇眼兮耳必聾捨箇耳兮目雙瞽可隣一鏃破三關的的分明箭後路 君不見玄沙有言兮 大丈夫先天為心祖

新字:与君放出関中主 放箭之徒莫莽鹵取箇眼兮耳必聾捨箇耳兮目双瞽可隣一鏃破三関的的分明箭後路 君不見玄沙有言兮 大丈夫先天為心祖

書き下し

君が与に関中の主を放出す、箭を放つの徒莽鹵なること莫かれ。箇の眼を取れば耳必ず聾し、箇の耳を捨つれば目双つながら瞽す。憐れむべし一鏃三関を破る、的的分明なり箭後の路。君見ずや、玄沙言へること有り、大丈夫は天に先だつて心の祖たり。

現代語訳

君のために関所の中の主を放り出してやろう。矢を放つ者よ、軽はずみであってはならない。眼を取れば耳は必ず聞こえなくなり、耳を捨てれば両目とも見えなくなる。哀れなことよ、一本の矢で三関を破るという。矢を放った後の道筋は、はっきりと明らかである。君は知らないか、玄沙は言った、大丈夫は天地に先立って心の祖となる、と。

解説

雪竇が第五十六則に付けた頌である。冒頭で雪竇は、良禅客に代わって関中の主を放り出してやろうと言い、矢を放つ者は軽率であってはならないと戒める。眼を取れば耳が聾し、耳を捨てれば目が瞽するという句は、一方を取って他方を捨てる取捨の心が全体を損なうことを示す。一鏃で三関を破るという勢いの言葉に対し、本当に大事なのは矢を放った後の道筋だと詠む。結びの「大丈夫は天に先だつて心の祖たり」は、天地以前の主体を指す。勢いのある宣言より、放った後の筋道まで見えているかを問う言葉として、計画を立てる人にも響く。

この章句が説くこと

雪竇頌取捨関中主主体慎重

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