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兵術要訓抄録 / 業理心の三要

凡兵術に其要三有り、業理心是也、業とは師授の形術を學びて躰を固め進退動靜を自由にして、討はうち、突はつき、受るはうけ、進は進の業に達するを云なり、理とは勝敗の理なり、凡此要訓は皆理を以主靜ならしむる書也、其外師授の形術各理あり、是を通達するヿを理と云なり、心とは主靜なり、主靜とは不動心なり、是をたとえるに車の如く、又飛鳥の如く、業と理は兩輪兩翼の如く、心は車軸の如く、鳥躰の如く、業に達して理を知らざるは、車片輪なきが如く鳥片翼なきが如く、片輪なくんば行事叶はず、片翼なきときは鳥翔るヿ叶はず、業に達すとも勝負の理を不知しては勝とも眞の勝にはあらず相手弱也、

新字:凡兵術に其要三有り、業理心是也、業とは師授の形術を学びて体を固め進退動静を自由にして、討はうち、突はつき、受るはうけ、進は進の業に達するを云なり、理とは勝敗の理なり、凡此要訓は皆理を以主静ならしむる書也、其外師授の形術各理あり、是を通達するヿを理と云なり、心とは主静なり、主静とは不動心なり、是をたとえるに車の如く、又飛鳥の如く、業と理は両輪両翼の如く、心は車軸の如く、鳥体の如く、業に達して理を知らざるは、車片輪なきが如く鳥片翼なきが如く、片輪なくんば行事叶はず、片翼なきときは鳥翔るヿ叶はず、業に達すとも勝負の理を不知しては勝とも真の勝にはあらず相手弱也、

書き下し

凡兵術に其要三有り、業理心是也、業とは師授の形術を學びて躰を固め進退動靜を自由にして、討はうち、突はつき、受るはうけ、進は進の業に達するを云なり、理とは勝敗の理なり、凡此要訓は皆理を以主靜ならしむる書也、其外師授の形術各理あり、是を通達するヿを理と云なり、心とは主靜なり、主靜とは不動心なり、是をたとえるに車の如く、又飛鳥の如く、業と理は兩輪兩翼の如く、心は車軸の如く、鳥躰の如く、業に達して理を知らざるは、車片輪なきが如く鳥片翼なきが如く、片輪なくんば行事叶はず、片翼なきときは鳥翔るヿ叶はず、業に達すとも勝負の理を不知しては勝とも眞の勝にはあらず相手弱也、

現代語訳

およそ兵術にその要は三つあります。業、理、心がそれです。業とは、師から授かった形と術を学んで体を固め、進退動静を自由にして、討つときは討ち、突くときは突き、受けるときは受け、進むときは進む業に達することをいいます。理とは勝敗の理です。この要訓はすべて、理によって主静ならしめる書です。そのほか、師から授かった形術にはそれぞれ理があり、これを通達することを理といいます。心とは主静です。主静とは不動心です。これをたとえると車のようであり、また飛ぶ鳥のようです。業と理は両輪両翼のようであり、心は車軸、鳥の胴体のようです。業に達して理を知らないのは、車に片輪がなく、鳥に片翼がないようなもので、片輪がなければ進むことはできず、片翼がなければ鳥は翔けることはできません。業に達しても勝負の理を知らなければ、勝っても本当の勝ちではなく、相手が弱かったのです。

解説

序の二つの要を発展させ、兵術の要を業、理、心の三つに整理した章句です。業は形と術の習熟、理は勝敗の道理、心は主静すなわち不動心で、前二者を車の両輪、鳥の両翼、心を車軸、鳥の胴体にたとえます。業だけで勝っても道理を知らなければ本当の勝ちではなく、相手が弱かっただけだという指摘は鋭いものです。仕事でも、理由を説明できない成功は再現できません。管理職は、技能、原理の理解、冷静さの三つを、育成と自己評価の枠組みとして使えます。

この章句が説くこと

業理心三要勝敗の理両輪両翼不動心真の勝ち

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