兵法家伝書 / 無刀之卷無刀は當流の祕事
一 無刀は當流に是を專一の祕事とする也、身構へ、太刀構へ、場の位遠近、うごき、はたらき、つけ、かけ、表裏悉皆無刀のつもりより出る故に、是簡要の眼也
新字:一 無刀は当流に是を専一の秘事とする也、身構へ、太刀構へ、場の位遠近、うごき、はたらき、つけ、かけ、表裏悉皆無刀のつもりより出る故に、是簡要の眼也
書き下し
一 無刀は當流に是を專一の祕事とする也、身構へ、太刀構へ、場の位遠近、うごき、はたらき、つけ、かけ、表裏悉皆無刀のつもりより出る故に、是簡要の眼也
現代語訳
一、無刀は当流でこれを第一の秘事とする。身構え、太刀構え、場の位・遠近、動き、働き、付け、懸け、表裏、すべて無刀のつもりから出るので、これは肝要の眼である。
解説
短い段ですが、無刀が流派の第一の秘事とされ、他のあらゆる要素の源とされています。身構え、太刀構え、場の位、遠近、動き、働き、付け、懸け、表裏は、いずれも無刀のつもりから出ると宗矩は言います。具体的な技の名を並べたうえでそれらが一つの考え方に根ざすと示すことで、無刀を技法の一つではなく原理として扱っています。枝葉の技術をいくら積んでも、根にあたる考え方が定まらなければ判断の軸が立たない、という構造がここにあります。組織でも、個々の施策の根にある基本方針を持つことが、一貫した判断につながります。
この章句が説くこと
無刀秘事肝要表裏根本兵法家伝書
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