兵法家伝書 / 殺人刀三ヶの心持
一 三ヶ心持之事 三ヶは即三具也、つけ、かけ、習ひのかゝり樣、以上三也、敵何とはたらくべきとも、難計とき此三ヶを以、さわつて可見也、敵の心をさぐり見る也、待にかたまりたる敵をば、三見三ヶ、色をつけ表裏を仕かけて敵に手をださせて、勝べき用なり
新字:一 三ヶ心持之事 三ヶは即三具也、つけ、かけ、習ひのかゝり様、以上三也、敵何とはたらくべきとも、難計とき此三ヶを以、さわつて可見也、敵の心をさぐり見る也、待にかたまりたる敵をば、三見三ヶ、色をつけ表裏を仕かけて敵に手をださせて、勝べき用なり
書き下し
一 三ヶ心持之事 三ヶは即三具也、つけ、かけ、習ひのかゝり樣、以上三也、敵何とはたらくべきとも、難計とき此三ヶを以、さわつて可見也、敵の心をさぐり見る也、待にかたまりたる敵をば、三見三ヶ、色をつけ表裏を仕かけて敵に手をださせて、勝べき用なり
現代語訳
三ヶの心持のこと。三ヶとは、すなわち三具のことで、つけ、かけ、習いのかかり様、以上の三つです。敵がどう働くのか見当がつかないときは、この三つで触れて見るべきです。敵の心を探り見るのです。待に固まった敵には、三見三ヶ、すなわち色をつけ、表裏を仕掛けて敵に手を出させることが、勝つための用い方です。
解説
相手の出方が読めないとき、こちらから触れて探るための三つの手を述べた段です。三ヶは三具とも言い換えられ、つけ、かけ、習いのかかり様の三つが挙がります。ここで宗矩は、読めない相手に対して待ちの姿勢を保つのではなく、まず触れてみることで敵の心を引き出せと言います。待に固まった敵には、色をつけ表裏を仕掛けて、敵に手を出させるところに勝つ用があるとします。三見三ヶという語の細かな意味は原文に説明がなく、断定は避けるべきでしょう。現代の組織でも、新しい取引先や部下の本音が見えないときは、小さな問いかけや試案を出して反応を見るのが、分からないまま待つより確実な手がかりになります。
この章句が説くこと
三ヶ三具探る表裏手を出させる兵法家伝書
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