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群書治要 / 『群書治要』魏志・用人の基準が風土をつくる

毛玠、字孝先、陳留人也。為東曹掾、與崔琰并典選舉、其所用皆清正之士、雖於時有盛名、而行不由本者、終莫得進、務以儉率人、由是天下之士、莫不以廉節自厲、雖貴寵之臣、輿服不敢過度。太祖嘆曰:用人如此、使天下人自治、吾復何為哉。

新字:毛玠、字孝先、陳留人也。為東曹掾、与崔琰并典選舉、其所用皆清正之士、雖於時有盛名、而行不由本者、終莫得進、務以倹率人、由是天下之士、莫不以廉節自厲、雖貴寵之臣、輿服不敢過度。太祖嘆曰:用人如此、使天下人自治、吾復何為哉。

書き下し

毛玠、字は孝先、陳留の人なり。東曹掾と為り、崔琰と并せて選挙を典る。其の用うる所は皆清正の士にして、時に盛名有りと雖も、行いの本に由らざる者は、終に進むを得ず。務めて倹を以て人を率い、是に由りて天下の士、廉節を以て自ら厲まざる莫く、貴寵の臣と雖も、輿服敢えて度を過ごさず。太祖嘆じて曰く、人を用うること此くの如くんば、天下の人をして自ら治めしむ、吾復た何をか為さん。

現代語訳

毛玠は、字を孝先といい、陳留の人です。東曹掾となり、崔琰とともに人材の選任をつかさどりました。彼が登用したのはみな清廉で正しい人物で、そのときに名声が高くても、行いの根本が正しくない者は、結局取り立てられませんでした。つとめて質素さで人を導いたので、天下の士はみな清廉と節操をもって自分を励まないものはなく、位が高く寵愛を受ける臣下でさえ、乗り物や衣服が分を超えることはありませんでした。太祖は感嘆して言いました。「人の用い方がこのようであれば、天下の人が自分で自分を治めることになる。私がこれ以上、何をする必要があろうか。」

解説

毛玠は曹操のもとで、崔琰とともに人事を担当した人です。この一節で注目したいのは、命令や監視ではなく、人の取り立て方そのものが組織の風土を決めた、という点です。誰が登用されるかを見れば、何が評価されるかが分かります。名声があっても行いが伴わない者を進めなかったので、周囲は評判づくりより実質を磨くようになりました。曹操の言葉は、人事が正しければ管理者の仕事は減る、という実感を語っています。昇進や抜擢の基準が、日々の行動を方向づけていることを教えてくれます。
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この章句が説くこと

人事登用清正風土倹約毛玠

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