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言志四録 / 言志耋録 第三百二条 老人尤も遜譲を要す

老人尤要遜讓。

新字:老人尤要遜譲。

書き下し

老人は尤も遜譲を要す。

現代語訳

老人こそ、とりわけへりくだって人に譲ることが必要である。

解説

わずか六字の短い条ですが、前の二条で挙げた老人の欠点に対する処方として読めます。遜譲とは、へりくだって人に譲ること。年を取ると経験や地位を頼みに、つい自分の考えを押し通しがちになります。だからこそ「尤も」、すなわち若い者以上に遜譲が求められるのだと一斎は言います。『論語』には、老いては得ることを戒めよという言葉があり、老いの欲が執着として現れることへの警戒が古くからありました。昌平坂学問所の長老として重んじられた一斎が、自らにこの一語を課している点に重みがあります。立場が上がるほど譲ることの意味をどう考えるか、問いかけてくる条です。

この章句が説くこと

老い遜譲謙虚自戒

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