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言志四録 / 言志耋録 第二百九十六条 老人と謀るは午中

欲就老人謀事。宜在午中前後。至於昏暮。則思慮易錯。

書き下し

老人に就きて事を謀らんと欲せば、宜しく午中の前後に在るべし。昏暮に至れば、則ち思慮錯り易し。

現代語訳

老人に相談して物事を計ろうとするなら、昼ごろの前後にするのがよい。日暮れになると、考えが誤りやすくなる。

解説

老人に相談事を持ちかけるなら昼前後がよい、夕暮れになると考えが誤りやすくなるから、と一斎は言います。八十を過ぎた自らの経験から出た、きわめて具体的な助言でしょう。年を取ると、一日のうちでも頭のはたらく時間帯とそうでない時間帯の差が大きくなる。それを自覚し、周囲にも伝えているところに、一斎の率直さが表れています。この後の数条でも、老いによる判断力の衰えとその自戒が続きます。年長者に限らず、人の判断力は時間帯や疲労によって大きく揺らぐものです。重要な判断や相談をいつ行うかを意識するだけでも、誤りを減らせるかもしれません。

この章句が説くこと

老い判断力時間帯相談自覚

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