言志四録 / 言志耋録 第二百六十一条 群小人を役する英主
役群小人以興大業者英主。舍衆君子而亡一身者闇君。
新字:役群小人以興大業者英主。舎衆君子而亡一身者闇君。
書き下し
群小人を役して以て大業を興す者は英主なり。衆君子を舎てて一身を亡ぼす者は闇君なり。
現代語訳
大勢の小人(凡庸な者)を使いこなして大事業を興す者は、すぐれた君主である。多くの君子(すぐれた人)がいるのに彼らを捨てて用いず、わが身を滅ぼす者は、暗愚な君主である。
解説
短い対句で、君主の器を人の用い方から見分けています。英主は、取り立てて立派でもない人々を上手に役立てて大きな事業を成し遂げる。闇君は、すぐれた人材が周りにいながら用いることができず、身を滅ぼす。人材の良し悪しよりも、それを生かす側の力量が成否を分けるという見方です。一斎は別の条でも、人を用いるには長所を取り短所を問わぬことを説いています。完璧な人材がそろうことはまずありません。今いる人をどう配し、どう動かすかに指導者の腕が表れるという指摘は、チームの不満を人材不足のせいにしたくなるとき、立ち止まって考える材料になるでしょう。
この章句が説くこと
用人英主闇君人材活用君子と小人
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