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言志四録 / 言志耋録 第十一条 冥想と妄動

無能之知。是冥想。無知之能。是妄動。學者宜勿認假景以做眞景。

新字:無能之知。是冥想。無知之能。是妄動。学者宜勿認仮景以做真景。

書き下し

能無きの知は、是れ冥想なり。知無きの能は、是れ妄動なり。学者宜しく仮景を認めて以て真景と做すこと勿るべし。

現代語訳

実行する力を伴わない知は、ただの空想である。知を伴わない実行は、むやみな行動である。学ぶ者は、こうした見せかけの姿を本当の姿だと思い込んではならない。

解説

前条の「知」と「能」を受けて、その片方だけでは偽物になると戒めた一条です。行う力のない知識は頭の中の空想にすぎず、道理を知らずに動く力は向こう見ずな行動にすぎない。どちらも一見すると学問や実践のように見えますが、それは「仮景」、見せかけの景色だと一斎は言います。知と行を一つのものとして求める王陽明の「知行合一」とも響き合う考えです。企画や分析ばかりで動かない組織と、考えずに手を動かすだけの組織は、正反対に見えて同じ欠けを抱えています。自分の仕事がどちらかに偏っていないか点検する材料になる一条です。

この章句が説くこと

知行合一知能実践空論

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