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言志四録 / 言志晩録 別存 第三十九条 寛にして人を容る

公曰。寛而容人。眞君德也。居上而不寛。孔子與禮不敬喪不哀類言。可不思乎。

新字:公曰。寛而容人。真君徳也。居上而不寛。孔子与礼不敬喪不哀類言。可不思乎。

書き下し

公曰く、「寛にして人を容るるは、真の君徳なり。上に居て寛ならざるは、孔子、礼を為して敬せず、喪に臨みて哀しまざると類して言ふ。思はざるべけんや」と。

現代語訳

公(林述斎)は言った。「寛大で人を受け入れることこそ、真の君主の徳である。上の地位にいながら寛大でないことを、孔子は、礼を行いながら敬わないことや、葬儀に臨みながら悲しまないことと同類として言っている。よく考えなければならない」。

解説

上に立つ者の寛大さを説いた述斎の言葉です。人を受け入れる寛さこそ真の君徳だと言い、その根拠に『論語』八佾篇の「上に居て寛ならず、礼を為して敬せず、喪に臨みて哀しまずんば、吾何を以て之を観んや」を挙げます。孔子は、上に立って寛大でないことを、敬いのない礼や悲しみのない弔いと同列に置き、見るに値しないとしました。形は整っていても、その地位にふさわしい心が欠けていれば中身がない、ということです。別存には、人の長所を取って短所を忘れ、才人の過失をかばった述斎の姿が記されており、この言葉は述斎自身の信条でもあったでしょう。役職にふさわしい心を持てているかを、上に立つ人に問いかける一条です。

この章句が説くこと

寛容君徳度量論語指導者の資質

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