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言志四録 / 言志晩録 第二百三十三条 過失を責むるは二三分を余す

責人之過失。不要十分。宜餘二三分。使渠不甘自棄以覓自新。可。

新字:責人之過失。不要十分。宜余二三分。使渠不甘自棄以覓自新。可。

書き下し

人の過失を責むるは、十分なるを要せず。宜しく二三分を余し、渠をして自棄に甘んぜずして以て自新を覓めしむべくして可なり。

現代語訳

人の過失を責めるときには、とことんまで責める必要はない。二、三分は残しておいて、相手が自暴自棄に甘んじることなく、自ら改めて新しくなる道を求められるようにするのがよい。

解説

人の過ちを責めるとき、十割まで責め切るなと一斎は言います。完全に追い詰められた人は、弁解する余地も立ち直る足場も失い、どうせ自分は駄目だと投げやりになってしまいます。二、三割の余地を残しておけば、相手は自分で過ちに気づき、改めようとする力を保てます。責める目的は相手を打ちのめすことではなく、立ち直らせることにあるという考えです。次の条でも、善を勧める言葉はへりくだって出せと続けています。部下のミスを指摘する場面では、正しさを示すことに熱が入り、つい言い過ぎてしまうことがあります。どこまで言えば十分か、どこで止めれば相手が自ら動き出せるか。その加減を考えるための一条です。

この章句が説くこと

叱り方寛容自新人材育成思いやり

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