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言志四録 / 言志晩録 第百九十三条 過去は将来の路頭

人皆圖將來而忘過去。殊不知過去乃爲將來之路頭。知分知足。在於不忘過去。

新字:人皆図将来而忘過去。殊不知過去乃為将来之路頭。知分知足。在於不忘過去。

書き下し

人皆将来を図りて過去を忘る。殊に知らず、過去は乃ち将来の路頭たるを。分を知り足るを知るは、過去を忘れざるに在り。

現代語訳

人は皆、将来のことを計画して、過去を忘れてしまう。過去こそが将来への道の出発点であることを、まったく知らないのである。自分の分を知り、足ることを知るのは、過去を忘れないことにかかっている。

解説

将来ばかりを見て過去を顧みない人への戒めです。「路頭」は道の起点、道筋のことで、将来への道は過去から続いているという意味です。どこから来たのかを知らなければ、どこへ向かうべきかも定まりません。さらに一斎は、分を知り足るを知ることも、過去を忘れないことから生まれると言います。苦しかった頃や、支えてくれた人を覚えていれば、今の境遇をありがたく思い、身の程を超えた望みに走らずに済みます。次の条も同じく履歴の回顧を説いています。事業計画や将来像を描くとき、これまでの歩みや失敗の記録から出発しているか。振り返りを軽んじがちな組織にとって、考える材料になる言葉です。

この章句が説くこと

過去将来知足分振り返り

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