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言志四録 / 言志後録 第百九十三条 急ぐ文書こそ稿を起こす

火急作文書。須必先立案起稿。而後徐更寫。郤是成速。無悞。

新字:火急作文書。須必先立案起稿。而後徐更写。郤是成速。無悞。

書き下し

火急に文書を作るには、須らく必ず先づ案を立て稿を起こし、而る後徐ろに更に写すべし。却って是れ成ること速やかにして、誤り無し。

現代語訳

急いで文書を作るときこそ、必ずまず構想を立てて下書きを起こし、その後で落ち着いて改めて清書すべきである。そのほうがかえって出来上がりが早く、誤りもない。

解説

急ぎの文書ほど手順を省くなという、きわめて実務的な一条です。時間がないと、いきなり清書に取りかかりたくなりますが、一斎は必ずまず案を立てて下書きをし、それから落ち着いて書き写せと言います。そのほうが結局は早く、誤りもない。手順を踏むことで、書き直しや誤りの訂正に費やす時間が省けるからです。儒官として公的な文章を数多く手がけた一斎の経験がにじんでいます。次の条では書いたものを必ず読み返せと続きます。急ぎのメールや報告書を、構成を考えずに書き始めて手戻りしていないか、振り返るのによい一条です。

この章句が説くこと

文書段取り実務慎重仕事術

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