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言志四録 / 言志録 第二百六条 万物相待ちて用を為す

萬物相待爲用。不能相兼。是亦其所以爲一體。

新字:万物相待為用。不能相兼。是亦其所以為一体。

書き下し

万物は相待ちて用を為し、相兼ぬること能はず。是れ亦其の一体為る所以なり。

現代語訳

万物は互いに依存しあって働きをなし、一つのものがほかの働きを兼ねることはできない。これもまた、万物が一体である理由である。

解説

万物はそれぞれ固有の働きを持ち、ほかのものの働きを兼ねることはできない。だからこそ互いを必要とし合い、全体として一体をなしているのだと一斎は言います。一つですべてを兼ねられるなら、他と結びつく必要はありません。欠けがあるからこそ結びつきが生まれる、という逆説的な一体観です。前の条で、人は大地であり、万物は渾然と一つの世界をなすと説いたこととも響き合います。宋学の「万物一体の仁」を、分業と相互依存という具体的な姿で言い表したものといえるでしょう。組織においても、一人が全部を抱え込むのではなく、互いの持ち場の違いが全体を成り立たせていることを考えさせる言葉です。

この章句が説くこと

万物一体相互依存役割分担組織

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