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言志四録 / 言志録 第四十二条 分を知りて足るを知る

知分。然後知足。

書き下し

分を知りて、然る後に足るを知る。

現代語訳

自分の分(身の程や持ち場)を知ってこそ、はじめて足ることを知る。

解説

『老子』の「足るを知る者は富む」はよく知られていますが、一斎はその前提として「分を知る」ことを置きます。分とは、天から与えられた自分の本分や持ち場、身の程のことです。自分の分がわからなければ、どこまで求めればよいかの基準がなく、欲はいつまでも満たされません。分を知ってはじめて、今あるもので足りると思える、と言うのです。前条の富貴と貧賤の話を受け、境遇に振り回されない心の拠り所を示したものとも読めます。第八条の「職分の当然を務む」にも通じます。際限なく成果や報酬を追い続けて疲れたとき、自分の分はどこにあるのかを考える手がかりになります。

この章句が説くこと

知足分本分欲望満足

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