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言志四録 / 言志録 第三十七条 能く人を容れて後に責む

能容人者。而後可以責人。人亦受其責。不能容人者。不能責人。人亦不受其責。

書き下し

能く人を容るる者にして、而る後に以て人を責む可し。人も亦其の責を受く。人を容るること能はざる者は、人を責むること能はず。人も亦其の責を受けず。

現代語訳

人を受け容れることのできる者であってはじめて、人を責めることができる。責められた人もその責めを受け入れる。人を受け容れることのできない者は、人を責めることができない。責められた人もその責めを受け入れない。

解説

人を叱り正す資格は、人を受け容れる度量にあると説いた条です。日頃から相手を受け容れている人が責めるなら、相手もその言葉を受け入れる。しかし相手を受け容れることのできない人が責めても、相手は反発するだけで、責めは届かないと一斎は言います。注意や叱責の効き目は、言葉の正しさだけでは決まらず、それまでの関係の中で相手が自分を受け入れられていると感じているかにかかっている、という洞察です。前の二条の「容れる」ことの延長にあります。部下への指摘がなかなか伝わらないとき、指摘の仕方より先に、普段の受け容れ方を振り返る材料になります。

この章句が説くこと

寛容叱責信頼関係人材育成度量

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