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言志四録 / 言志録 第十六条 霜雪も亦生生なり

栽者培之。雨露固生生也。傾者覆之。霜雪亦生生矣。

書き下し

栽うる者は之を培ひ、雨露は固より生生なり。傾く者は之を覆し、霜雪も亦生生なり。

現代語訳

植えられて根づこうとするものは、天がこれを養い育てる。雨や露がものを生かし育てるのはもちろんである。傾いたものは、天がこれを倒す。しかし霜や雪もまた、ものを生かし育てるはたらきなのである。

解説

『中庸』の「栽うる者は之を培ひ、傾く者は之を覆す」を踏まえた条です。天は伸びるものを雨露で育て、傾いたものを霜雪で倒す。一見すると、恵みと罰という正反対の働きに見えます。しかし一斎は、霜雪もまた「生生」、すなわち万物を生かし続ける天のはたらきの一部だと言います。冬の厳しさが古いものを枯らし、次の芽吹きを準備するように、倒すことも生かすことの一環だという見方です。易の「生生これを易と謂ふ」に通じます。逆境や厳しい処分、事業の撤退といった霜雪のような出来事にも、次を生かす意味があり得ると考える手がかりになります。

この章句が説くこと

生生天道逆境造化育成

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