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言志四録 / 言志録 第八条 性分と職分

盡性分之本然。務職分之當然。如此而已矣。

新字:尽性分之本然。務職分之当然。如此而已矣。

書き下し

性分の本然を尽し、職分の当然を務む。此くの如きのみ。

現代語訳

天から与えられた本性の本来の姿を尽くし、職分として当然なすべきことに務める。ただそれだけのことである。

解説

人の生き方を「性分」と「職分」の二語に集約した条です。性分の本然とは、天から授かった本性の本来あるべき姿で、これを尽くすとは『孟子』のいう「其の心を尽くす者は其の性を知る」の実践にあたります。職分の当然とは、自分の置かれた立場で当然果たすべき務めです。内に向かっては本性を磨き、外に向かっては持ち場の務めを果たす。一斎は「此くの如きのみ」と結び、それ以上の特別なことは要らないと言います。幕府の儒官として勤めた一斎らしい、足元を重んじる姿勢です。大きな理想を語る前に、自分の役割を誠実に果たせているかを確かめる手がかりになる言葉です。

この章句が説くこと

性分職分本性務め修養

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